世界の空を舞い続けるスキージャンプ選手、高梨沙羅(髙梨沙羅)さん。10代で世界のトップに立ち、歴史的な記録を打ち立ててきた日本を代表するアスリートです。その一方で、メイクやファッションを楽しむ姿、海外での自然体な暮らし、好きな香りや写真へのこだわりなど、競技中とは異なる素顔にも注目が集まっています。
1996年10月8日、北海道上川町生まれ。小学2年生でスキージャンプを始め、ワールドカップでは男女を通じて歴代最多の通算63勝、年間総合優勝4回を達成。2024年には女子歴代最多となる通算116度目の表彰台を記録しました。オリンピックには2014年ソチ大会から4大会連続で出場し、2018年平昌大会では女子個人で銅メダル、2026年ミラノ・コルティナ大会では混合団体で銅メダルを獲得しています。
華やかな実績を持つ高梨さんですが、競技人生には何度も試行錯誤を重ねてきた時間があります。幼い頃には思うようにジャンプが上達せず、海外の同世代選手のレベルに刺激を受けたこともありました。そんな経験を重ねながら、練習方法や身体の管理、日々の過ごし方を少しずつ磨いてきました。
美容への考え方にも、成長とともに変化がありました。20歳頃からメイクを本格的に楽しむようになり、スキンケアやヘアケア、ファッションへの興味が広がる一方、海外での一人暮らしを通じて自炊や休息の大切さも実感するようになったそうです。
現在はスロベニアを競技生活の拠点に、日本から持参した炊飯器でお米を炊き、湖や山に囲まれた自然の中を散歩し、遠征先でも好きな香りを楽しむ日々を送っています。
2026年に30歳を迎えた高梨さんは、栄養バランスを考えながら好きな食事も楽しみ、その日の身体の状態に合わせて生活を調整するなど、長年の競技経験を生かした柔軟な過ごし方を大切にしています。
今回は本人インタビューや公式資料をもとに、高梨沙羅さんの美容法、スキンケア、保湿、ヘアケア、メイク、食生活、トレーニング、睡眠、休息、香りの習慣、趣味、家族や競技仲間とのエピソードまで詳しく紹介します。世界で活躍する姿から日常の小さな楽しみまで、高梨さんならではの美容と健康への向き合い方をたどっていきましょう。
1.高梨沙羅の美容法|メイクへの憧れから生まれた自分らしい美しさ
高梨沙羅さんの美容への考え方を知るうえで、まず注目したいのが、10代の頃に見ていた先輩女性アスリートたちの姿です。
2021年のインタビューでは、メイクやファッションを楽しみながら、厳しいトレーニングにも全力で取り組む先輩選手たちに憧れていたことを語っています。
競技に真剣に取り組むことと、おしゃれを楽しむこと。その二つを自然に両立している先輩たちの姿は、競技中心の生活を送ってきた高梨さんにとって印象的だったのでしょう。
本格的にメイクを始めたのは20歳頃です。2017年の『Women's Health』のインタビューでは、大人として身だしなみに気を配るよう周囲から声をかけられたことがきっかけだったと話しています。
最初は身だしなみの一環として試していたメイクでしたが、次第にその楽しさを知り、服装に合わせて雰囲気を変えることにも興味が広がっていきました。
2018年の中日新聞の取材では、メイクを始めた頃は大人っぽい雰囲気を意識していたものの、その後は素顔に近いナチュラルメイクへと好みが変化したことも紹介されています。
美容を楽しむ時間は、競技へ向かう気持ちを切り替える習慣にもなりました。当時は朝早い大会でも、洗顔をしてメイクをする時間を設けていたそうです。
一日の始まりに身なりを整えることが、日常から競技へと意識を切り替えるきっかけになっていたのでしょう。
2023年には元サッカー日本代表の槙野智章さんとの『VOCE』対談で、メイクを通じて自分の好きな姿に近づくことが、前向きな気持ちにつながると語っています。
また、祖母が身なりに気を配る人だったことも紹介しました。幼い頃から身近にいた家族の姿と、競技で活躍する先輩たちへの憧れが重なり、現在の美容観につながっているようです。
高梨沙羅さんの豆知識①|ざわちんさんをお手本にメイクを研究
高梨さんは、ものまねメイクで知られるざわちんさんをお手本に、メイクの研究を楽しんでいたそうです。二重のまぶたを一重に見せるテクニックにも挑戦していたというエピソードからは、美容への好奇心が伝わってきます。スキージャンプだけでなく、おしゃれにも研究熱心な一面があるのです。
メイクを楽しみながら、競技にも集中する
高梨さんにとって、メイクは自分の好きな姿を楽しむためのものです。一方、ジャンプ台に立てば、目の前の競技に集中します。
槙野さんとの対談では、競技後にアイラインが乱れたままインタビューに応じることもあるという、ユーモアを交えた話も披露しています。
日常では自分の好きなメイクやファッションを楽しみ、競技中はジャンプに集中する。そんな切り替え方が、高梨さんの自然なスタイルです。
長年、多くの人から注目される環境で競技を続けてきた高梨さん。その中で美容を、自分自身の気持ちを整える楽しみとして取り入れてきた姿は、外見への関心と競技への真剣さが自然に共存していることを感じさせます。
2.スキンケア・保湿・ヘアケア|雪山で活躍する高梨沙羅の美容習慣
スキージャンプは、寒さや風、雪面からの光の反射など、厳しい自然環境の中で行われる競技です。
屋外で過ごす時間が長い高梨さんにとって、日々の保湿や紫外線を意識した身支度は、競技生活に合わせた美容習慣の一部となっています。
2022年の『美的』では、普段使用しているメイクポーチの中身を紹介しました。当時は丁寧な保湿を心がけ、汗をかく場面でも使いやすいベースメイクを取り入れていたそうです。
紹介されたアイテムには、SHISEIDOのプレストパウダー、アネッサのUVファンデーションやUVミルクなどがあります。綿棒やティッシュも携帯し、外出先で細かな部分を整えられるようにしていたといいます。
また、メイクポーチは中身を見渡しやすいバニティタイプを使用。世界各地へ遠征する高梨さんらしく、美容用品にも持ち運びやすさや使い勝手を求めていることが分かります。
2024年8月には、ラ ロッシュ ポゼとのタイアップ投稿で、一日の生活とスキンケアを紹介する動画を公開しました。
動画には、朝の洗顔やトレーニング、夜のスキンケアなどが登場。その中で保湿クリームの「シカプラスト リペアクリーム B5+」を使用する様子が紹介されています。
こちらはブランドとのタイアップ投稿であり、当時の使用例として捉えられる情報です。高梨さんが競技生活の中でも、毎日の保湿や肌を整える時間を大切にしている様子が伝わります。
その後も新しいスキンケア製品を試す姿を公開するなど、美容への関心は続いているようです。
足裏まで保湿する、スキージャンプ選手ならではの身体のケア
高梨さんの美容・健康習慣で特に興味深いのが、2018年の中日新聞で紹介された足裏のケアです。
当時は入浴後、足裏まで保湿オイルなどを塗ることを意識していました。
スキージャンプでは、助走中に足元で感じる重心の位置が重要になります。高梨さんは足裏の状態にも気を配り、競技会場へ向かう前やウォーミングアップ中には、ゴルフボールを使って足裏をマッサージすることもあったそうです。
顔だけでなく、競技で大切にしている身体の感覚にも意識を向けながら、全身の手入れを行う。トップアスリートならではの細やかな習慣です。
保湿を日々の身体のケアとして取り入れてきた点にも、高梨さんの競技への真剣さが表れています。
高梨沙羅さんの豆知識②|日本へ帰るとシャンプー探しが楽しみ
2026年5月のテレビ番組『櫻井・有吉 THE夜会』では、日本に帰国した際にシャンプーを購入することを楽しみにしていると話しています。ドラッグストアやドン・キホーテでさまざまな製品を試しているそうで、日本のシャンプーが海外では高価になることも、帰国時に買いそろえる理由の一つだと紹介していました。
スロベニアで暮らしながら、日本で親しんできた美容用品を大切にする高梨さん。新しいシャンプーを試すという身近な楽しみからも、世界を転戦するアスリートとはまた違った素顔が感じられます。
3.食生活と栄養管理|日本のお米、味噌汁、甘酒を大切にする暮らし
高梨沙羅さんの健康習慣を語るうえで、食生活は欠かせません。
スキージャンプでは、選手の身体の状態と使用できるスキー板の長さが競技規則上で関係しています。そのため、競技に適したコンディションを安定して保つことが重要になります。
高梨さんも長年、自分の身体と向き合いながら、食事やトレーニングを工夫してきました。
2017年の『Women's Health』では、日本のお米が大好きで、白いご飯と味噌汁、漬物、焼き魚があれば贅沢な朝食になると話しています。
料理をするようになってからは、母親が毎朝食事を用意してくれていたことのありがたさも、改めて実感したそうです。
海外生活を始めてからも、和食への愛着は続いています。2023年の槙野智章さんとの対談では、スロベニアの自宅でお米を炊き、味噌汁を作っていることを紹介。2025年の石川佳純さんとの対談では、日本から炊飯器とたくさんのお米を持参していると語りました。
異国で暮らしていても、炊きたてのご飯と味噌汁を食卓に並べる。高梨さんにとって和食は、競技生活と