「スキンケアには気をつけているのに、肌のコンディションが気になる」
「美容のために食生活も見直した方がいい?」
「腸活やプロバイオティクスが美容でも注目されているのはなぜ?」
美容というと、化粧水、美容液、クリームなど、まず肌の外側から行うスキンケアを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
もちろん、洗浄、保湿、紫外線対策などのスキンケアは大切です。
一方で、私たちの肌は食事、睡眠、ストレス、紫外線、加齢、ホルモンなど、さまざまな要因の影響を受けています。
そこで近年、美容分野でも研究が進められているのが、腸内細菌と皮膚の関係です。
腸と皮膚は離れた場所にありますが、互いにまったく無関係な器官としてではなく、さまざまな経路を介して関係している可能性が研究されており、この考え方は「腸―皮膚軸(gut-skin axis)」と呼ばれることがあります。
ただし、「腸内環境を整えれば美肌になる」「プロバイオティクスを摂れば肌荒れが治る」という単純な話ではありません。
大切なのは、現在どのようなことが研究されているのかを理解したうえで、食事や生活習慣、スキンケアを含めて美容を幅広く考えることです。
この記事では、腸内フローラと肌の関係、腸―皮膚軸、食生活、プロバイオティクス、プレバイオティクス、そして美容を意識したインナーケアについて詳しく解説します。
美容は「外側」だけで考えない
肌の状態が気になると、化粧水を変えたり、美容液を追加したり、より保湿力の高いクリームを探したりする方も多いでしょう。
こうした外側からのスキンケアは、美容習慣の基本です。
しかし、肌のコンディションはスキンケアだけで決まるわけではありません。
例えば、肌の状態には次のようなさまざまな要因が関係します。
- 食事や栄養状態
- 睡眠
- 紫外線
- 乾燥した環境
- ストレス
- 喫煙などの生活習慣
- 加齢
- ホルモンの変化
- 使用している化粧品や洗浄方法
つまり、美容を考えるときには、外側からのスキンケアと毎日の生活の両方を見ることが大切です。
食事や生活習慣など、身体の内側から美容を考えるアプローチは「インナーケア」と呼ばれることもあります。
そして、そのインナーケアのひとつとして関心が高まっているのが「腸活」です。
腸と肌は関係する?「腸―皮膚軸(gut-skin axis)」とは
腸と皮膚は、一見するとまったく別の器官に見えます。
しかし近年、腸内細菌と皮膚の状態との関係についてさまざまな研究が行われています。
こうした腸と皮膚の相互関係を説明するときに使われる言葉のひとつが、「腸―皮膚軸(gut-skin axis)」です。
腸内には非常に多くの微生物が存在しています。
これらの微生物は、私たちが食べたものに含まれる成分などを利用しながら、さまざまな代謝活動を行っています。
その過程で生じる代謝産物や、免疫系などを介した相互作用について研究が進められており、腸内細菌と皮膚との関係を理解する手がかりになるのではないかと考えられています。
ただし、ここで注意したいのは、「腸が悪いから肌が荒れる」「腸を整えれば肌がきれいになる」という単純な因果関係が確立されているわけではないということです。
肌の状態には非常に多くの要因が関係するため、腸内環境だけですべてを説明することはできません。
それでも、腸と皮膚を別々に考えるのではなく、身体全体の中でどのように関係しているのかを調べる「腸―皮膚軸」は、現在も研究が続けられている興味深い分野です。
腸内フローラとは?美容との関係が研究される理由
腸内には多種多様な微生物が存在し、その集まりは「腸内細菌叢」や「腸内フローラ」と呼ばれています。
腸内フローラの構成はすべての人で同じではありません。
食生活、年齢、生活環境などさまざまな要因によって個人差があります。
腸内細菌は、消化されずに大腸へ届いた食品成分などを利用し、さまざまな物質をつくります。
例えば、一部の腸内細菌は食物繊維などを発酵することで、短鎖脂肪酸と呼ばれる物質を産生します。
このような腸内細菌由来の代謝産物と身体との関係について研究が進められていることも、腸内フローラが健康や美容の分野で注目されている理由のひとつです。
ただし、腸内細菌には非常に多くの種類があり、単純に「善玉菌が多ければよい」「悪玉菌をなくせばよい」と説明できるものではありません。
腸内フローラは複雑な生態系として捉えることが大切です。
肌のコンディションを左右するもの
「最近、肌の調子が安定しない」と感じても、その理由をひとつに絞ることは難しいものです。
例えば睡眠不足が続いたり、食生活が大きく変化したり、紫外線を多く浴びたり、季節が変わって空気が乾燥したりするだけでも、肌の感じ方は変化することがあります。
女性の場合には、月経周期などに伴うホルモンの変化によって肌のコンディションの変化を感じることもあります。
また、洗顔のしすぎ、肌に合わない化粧品、摩擦など、外側からの刺激が関係している場合もあります。
そのため、肌の調子が気になるときに「腸内環境が原因」と決めつけるのではなく、スキンケア・食事・睡眠・生活習慣などを広い視点から振り返ることが大切です。
腸活も、その中のひとつの考え方として位置づけると分かりやすいでしょう。
腸内環境とニキビについて分かっていること
「腸活はニキビにも関係する?」と気になっている方もいるでしょう。
実際に、ニキビ(尋常性ざ瘡)と腸内細菌との関係や、プロバイオティクスを利用した介入について研究が行われています。
近年の研究では、腸内細菌叢とニキビとの関連を調べたものや、経口プロバイオティクスを取り入れた場合の変化を検討したものも報告されています。
一方で、使用された菌株、摂取量、試験期間、対象者などは研究によって異なり、結果にもばらつきがあります。
そのため、現時点で「プロバイオティクスを摂ればニキビが改善する」と一般化することはできません。
また、ニキビは毛穴の角化、皮脂、微生物、炎症、ホルモンなど複数の要因が関係する皮膚疾患です。
繰り返すニキビや症状の強いニキビについては、「腸活だけで何とかしよう」と考えず、必要に応じて皮膚科などの医療機関へ相談することも大切です。
腸内細菌とニキビの研究は、腸と皮膚の関係を考える研究分野のひとつとして捉えておきましょう。
乾燥・肌のバリア機能と腸内環境
美容を考えるうえで欠かせないのが、肌の「バリア機能」です。
皮膚の最も外側にある角層は、体内から水分が過剰に失われるのを防ぎながら、外部からのさまざまな刺激から身体を守る役割を担っています。
肌が乾燥するときには、季節や湿度、紫外線、洗浄方法、加齢など、さまざまな要因が関係します。
そのため、乾燥対策の基本としては、肌に合った洗浄や保湿、紫外線対策など、外側からのスキンケアが重要です。
一方、近年では腸内細菌と皮膚のバリア機能との関係についても研究が行われています。
経口プロバイオティクスと皮膚の水分量やバリア機能などについて調べた研究もありますが、使用されている菌株や研究条件はさまざまであり、すべてのプロバイオティクスに同じ結果を当てはめることはできません。
したがって、「プロバイオティクスを摂れば乾燥肌が改善する」と考えるのではなく、腸内細菌と皮膚との関係について研究が進められていると理解しておくのがよいでしょう。
肌のターンオーバーは腸活で変わる?
美容情報でよく使われる言葉のひとつに「ターンオーバー」があります。
皮膚では、表皮の基底層で生まれた細胞が徐々に表面へ移動し、最終的に角層となって剥がれ落ちていく一連の過程があります。
この仕組みは皮膚が本来持っている生理的な機能です。
ただし、「腸内環境を整えるとターンオーバーが促進される」「プロバイオティクスによって肌の生まれ変わりが正常になる」といった単純な関係が確立されているわけではありません。
肌を健やかに保つためには、特定の食品やサプリメントだけに注目するのではなく、食事、睡眠、紫外線対策、適切なスキンケアなど、日々の生活全体を考えることが大切です。
腸活についても、そうした美容習慣の中のひとつとして考えるとよいでしょう。
「透明感」や「化粧ノリ」と腸活は関係する?
美容記事では、「腸活で透明感がアップする」「化粧ノリが良くなる」といった表現を見かけることがあります。
しかし、透明感や化粧ノリは、ひとつの身体機能を表す医学的な指標ではありません。
例えば、肌の乾燥、キメ、表面のなめらかさ、皮脂の状態、紫外線による影響など、さまざまな要素によって肌の見え方や化粧をしたときの印象は変わります。
また、睡眠不足や食生活の乱れなどが続いたときに、「今日は肌の調子がいつもと違う」と感じることもあるでしょう。
だからこそ美容では、ひとつの成分による変化だけを求めるのではなく、肌そのもののケアと毎日の生活を一緒に考えることが大切です。
腸活についても「透明感のため」「化粧ノリのため」と特定の美容効果に結びつけるのではなく、毎日の食生活を見直すきっかけのひとつとして取り入れると考えやすくなります。
美容を意識した腸活は、まず毎日の食事から
腸活というと、ヨーグルトやプロバイオティクスサプリメントを思い浮かべる方も多いかもしれません。
しかし、腸内細菌について考えるのであれば、プロバイオティクスだけでなく、普段どのようなものを食べているかという視点も重要です。
私たちが食べた食品のうち、小腸までで消化・吸収されなかった一部の成分は大腸へ届き、腸内細菌によって利用されます。
その代表として知られているのが、一部の食物繊維やオリゴ糖などです。
美容を意識する場合にも、「美肌のための特別な食品」を探すより、まず毎日の食事全体を振り返ってみましょう。
例えば、次のような食品をバランスよく組み合わせることができます。
- 野菜
- 果物
- 豆類
- きのこ類
- 海藻類
- 穀類
- 魚、肉、卵などのたんぱく質源
特定の食品だけを大量に食べるのではなく、さまざまな食品を組み合わせることを基本に考えましょう。
肌をつくる材料も食事から
腸活と美容について考えるときに、「腸内細菌」だけに注目してしまうのは少しもったいないところです。
私たちの身体は、日々の食事からさまざまな栄養素を取り入れています。
皮膚も身体の一部であり、健やかな肌を維持するためには、日々の食事から必要な栄養素を摂ることが基本になります。
例えば、たんぱく質は皮膚を構成する成分の材料となり、ビタミンやミネラルにもそれぞれ身体の中で異なる役割があります。
そのため、美容を意識しているからといって、特定の「美容成分」だけを摂ればよいわけではありません。
食事全体のバランスを整えることが、インナーケアの基本です。
極端な食事制限は美容のためにも避けたい
美容や体重管理を意識するあまり、食事量を大きく減らしたり、特定の食品群をほとんど食べなくなったりすることがあります。
しかし、食事量を極端に減らせば、当然ながら摂取できる栄養素の種類や量も少なくなりやすくなります。
また、野菜だけを食べる、糖質を極端に避ける、脂質をほとんど摂らないなど、ひとつの栄養素だけに注目した食生活では、全体のバランスを取りにくくなる場合があります。
美容を考えるときにも、「食べない」ことより、何をどのように組み合わせて食べるかを意識する方が現実的です。
食物繊維と腸内細菌
腸活でよく知られている食品成分のひとつが食物繊維です。
食物繊維は、人の消化酵素では消化されにくい食品成分で、その一部は大腸まで届いて腸内細菌によって利用されます。
腸内細菌が一部の食物繊維を発酵すると、短鎖脂肪酸などの代謝産物がつくられます。
こうした腸内細菌の代謝活動と身体との関係について、現在さまざまな研究が行われています。
ただし、食物繊維についても「多ければ多いほどよい」というものではありません。
普段あまり摂っていない方が急に大量に増やすと、お腹の張りなどを感じることもあります。
野菜、果物、豆類、穀類など、さまざまな食品から日々の食事に取り入れていくとよいでしょう。
発酵食品も腸活の選択肢
ヨーグルト、納豆、味噌、キムチなどの発酵食品も、腸活を意識する方に人気があります。
発酵食品とは、微生物の働きを利用してつくられた食品です。
ただし、発酵食品であればすべて「プロバイオティクス」というわけではありません。
製造工程で加熱されるものもあり、最終的な食品に生きた微生物が含まれているとは限りません。
また、生きた微生物が含まれているだけで、科学的な意味でプロバイオティクスと呼べるわけでもありません。
それでも、発酵食品にはそれぞれ食品としての特徴があります。
「この発酵食品を食べれば美肌になる」と考えるのではなく、日々の食生活に取り入れられる食品のひとつとして楽しむとよいでしょう。
美容を意識するなら睡眠や紫外線対策も忘れずに
インナーケアという言葉から食事やサプリメントばかりに注目しがちですが、美容を考えるうえでは生活習慣も重要です。
特に、睡眠や紫外線対策は肌のコンディションを考えるうえで無視できません。
どれだけ食生活を意識していても、日常的に強い紫外線を浴びながら紫外線対策をほとんどしない、睡眠不足が続いているといった状態では、「腸活だけ」で美容を考えることはできません。
美容のためのインナーケアは、特別な方法をひとつ追加することではなく、食事、睡眠、身体活動、ストレスとの付き合い方、そして外側からのスキンケアを含めて、自分の生活を見直すことと考えると分かりやすいでしょう。
美容とプロバイオティクス|なぜ注目されている?
腸活やインナーケアについて調べていると、よく目にするのが「プロバイオティクス」です。
プロバイオティクスは、一般に適切な量を摂取したときに、宿主に健康上の利益をもたらす生きた微生物という考え方で定義されています。
乳酸菌やビフィズス菌などがよく知られていますが、「乳酸菌」「ビフィズス菌」という大きなくくりだけでは、それぞれの特徴を判断することはできません。
微生物には菌種だけでなく「菌株」というさらに細かな違いがあり、プロバイオティクスについて研究結果を見る場合にも、どの菌株が、どの程度の量で、どのような条件で使用された研究なのかを見ることが重要です。
美容分野でも、プロバイオティクスと皮膚の状態との関係について研究が行われています。
例えば、皮膚の水分量やバリア機能などを評価した研究のほか、ニキビや一部の皮膚疾患を対象とした研究も報告されています。
一方で、対象者、菌株、摂取量、試験期間などは研究ごとに異なり、すべてのプロバイオティクスについて同じ結果が得られるわけではありません。
したがって、プロバイオティクスを「美肌のための成分」「ニキビや乾燥肌のための成分」と単純に考えるのではなく、腸内細菌と皮膚との関係が研究される中で注目されているもののひとつ、と理解するとよいでしょう。
「乳酸菌を摂ればいい」だけではない
プロバイオティクスというと、「乳酸菌をたくさん摂ればよい」と思われることがあります。
しかし、プロバイオティクス商品にはさまざまな種類があります。
使用される菌の種類だけでも商品によって異なり、ひとつの菌株を使用したものもあれば、複数の菌種・菌株を組み合わせたものもあります。
さらに、CFU(Colony Forming Units:コロニー形成単位)の表示、保存方法、1日の摂取目安量などにも違いがあります。
そのため、単純に
- 菌の種類が多いほどよい
- CFUの数字が大きいほどよい
- 価格が高いほどよい
と判断することはできません。
美容を意識してプロバイオティクスを選ぶ場合にも、広告のキャッチコピーだけを見るのではなく、どのような菌が配合され、どのような商品設計になっているのかを確認してみましょう。
プロバイオティクスと一緒に知っておきたい「プレバイオティクス」
腸活について知るうえで、プロバイオティクスと一緒に覚えておきたいのが「プレバイオティクス」です。
名前はよく似ていますが、この2つは同じものではありません。
プロバイオティクスは一定の条件を満たす生きた微生物を指すのに対し、プレバイオティクスは、宿主の微生物によって選択的に利用され、健康上の利益をもたらす基質という考え方で定義されています。
プレバイオティクスとして扱われるものには、特定のオリゴ糖や食物繊維などがあります。
例えば、サプリメントにも使用されることのあるフラクトオリゴ糖(FOS)は、プレバイオティクスとして知られる成分のひとつです。
このため、腸内環境について考えるときには、プロバイオティクスだけを見るのではなく、日々の食事から摂る食物繊維なども含め、腸内の微生物が利用する成分にも目を向けるという考え方があります。
プロバイオティクス+プレバイオティクスという考え方
プロバイオティクスとプレバイオティクスを組み合わせたものは、「シンバイオティクス(synbiotics)」という考え方で扱われることがあります。
市販のサプリメントにも、複数のプロバイオティクスにフラクトオリゴ糖などを組み合わせた商品があります。
こうした商品は、プロバイオティクスとプレバイオティクスをひとつの製品から取り入れられるという点が特徴です。
ただし、「組み合わせれば必ず美容効果が高くなる」という意味ではありません。
何が配合されているのかを確認し、自分が毎日の食生活に取り入れたいと思える商品設計かどうかを見ることが大切です。
インナーケアとしてプロバイオティクスをどう取り入れる?
美容のためのインナーケアというと、何か特別なサプリメントを飲まなければならないように感じるかもしれません。
しかし、インナーケアの基本は毎日の食生活です。
野菜、果物、豆類、穀類などさまざまな食品を取り入れながら、たんぱく質やビタミン、ミネラルなども含めて、食事全体のバランスを考えることが基本になります。
そのうえで、プロバイオティクスを取り入れる方法には、大きく分けて食品とサプリメントがあります。
ヨーグルトなどを日常的に食べている方もいれば、乳製品をあまり食べない方や、毎日同じ食品を用意することが難しい方もいるでしょう。
サプリメントは、決められた摂取目安量を確認しながら日々の生活に組み込みやすいことが特徴です。
つまり、「美容のためにサプリメントが必要」なのではなく、自分の食生活やライフスタイルに合わせて取り入れ方を選ぶという考え方です。
美容を意識してプロバイオティクスサプリを見るときのポイント
プロバイオティクスサプリメントを選ぶ場合、腸内細菌に関する成分だけでなく、そのほかの配合成分に注目する方法もあります。
例えば、美容を意識した複合タイプの商品では、プロバイオティクスに加えて、次のような成分を組み合わせている場合があります。
- フラクトオリゴ糖(FOS)
- コラーゲン
- ヒアルロン酸
- ビタミンC
それぞれ性質や役割の異なる成分なので、ひとまとめに「美肌成分」として考えるのではなく、何が配合されている商品なのかを確認することが大切です。
複数の菌種・菌株
プロバイオティクスサプリメントには、単一の菌株を使用したものと、複数の菌種・菌株を組み合わせたものがあります。
複数菌株の商品には、ひとつのサプリメントから複数の種類のプロバイオティクスを取り入れられるという商品設計上の特徴があります。
ただし、菌株数が多いことだけで商品の優劣が決まるわけではありません。
フラクトオリゴ糖(FOS)
フラクトオリゴ糖は、プレバイオティクスとして利用される成分のひとつです。
プロバイオティクスと一緒に配合されている場合には、プロバイオティクスとプレバイオティクスの両方を含む商品設計として見ることができます。
コラーゲン
コラーゲンは、皮膚をはじめ身体のさまざまな組織に存在するたんぱく質です。
食品やサプリメントにも広く利用されています。
なお、摂取したコラーゲンがそのまま皮膚のコラーゲンになるという意味ではありません。
美容を意識したサプリメントでは、プロバイオティクスとは異なる視点の素材として組み合わせられている場合があります。
ヒアルロン酸
ヒアルロン酸は、体内にも存在する成分で、水分を保持する性質を持つことで知られています。
化粧品だけでなく、食品やサプリメントの原料として使用されることもあります。
商品を見る際には、配合されているという事実と、化粧品として肌に使用する場合の働きを混同しないようにしましょう。
ビタミンC
ビタミンCは、水溶性ビタミンのひとつで、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。
体内で合成できないため、食品などから摂取する必要があります。
果物や野菜などにも含まれているため、サプリメントだけに頼るのではなく、毎日の食事から摂ることも意識しましょう。
「腸活+美容成分」という複合タイプをどう考える?
ここまで見てきたように、プロバイオティクスサプリメントにはさまざまな商品設計があります。
腸内細菌に関する成分だけをシンプルに取り入れたい場合には、プロバイオティクスを中心とした商品を選ぶ方法があります。
一方で、美容も意識している方には、複数のプロバイオティクスにプレバイオティクスや美容を意識した成分を組み合わせた複合タイプという選択肢もあります。
例えば、複数の乳酸菌・ビフィズス菌にフラクトオリゴ糖を組み合わせ、さらにコラーゲン、ヒアルロン酸、ビタミンCなどを配合した商品であれば、それぞれを別々に探すのではなく、ひとつのサプリメントとして取り入れられることが特徴です。
こうした「腸内環境を意識した成分+美容を意識した成分」という設計は、腸活と美容の両方に関心がある方にとって、商品を比較する際のひとつの視点になるでしょう。
もちろん、配合成分が多ければ多いほど優れているということではありません。
実際に選ぶ際には、配合されている菌やその他の成分、1日の摂取目安量、保存方法、続けやすさなどを確認し、自分の目的や生活スタイルに合ったものを選びましょう。
まとめ|腸と肌の関係を知って、美容をもっと広い視点から考えよう
腸内細菌と皮膚との関係は「腸―皮膚軸(gut-skin axis)」という考え方でも研究されており、美容分野でも注目されています。
ただし、肌の状態には食事、睡眠、紫外線、加齢、ホルモン、スキンケアなど多くの要因が関係しているため、「腸活をすれば美肌になる」「プロバイオティクスを摂ればニキビや乾燥が改善する」と単純に考えることはできません。
美容を意識するのであれば、毎日の食事や生活習慣、外側からのスキンケアを基本にしながら、腸内細菌を意識した食生活を取り入れるという考え方があります。
その選択肢のひとつが、プロバイオティクスです。
プロバイオティクスサプリメントにもさまざまなタイプがあり、複数の菌種・菌株を組み合わせたもの、フラクトオリゴ糖などのプレバイオティクスを配合したもの、さらにコラーゲン、ヒアルロン酸、ビタミンCなど美容を意識した成分を組み合わせたものもあります。
「腸だけ」「肌だけ」と分けるのではなく、毎日の食事、生活、スキンケアを含めて美容習慣を考え、その中から自分のライフスタイルに取り入れやすい方法を選ぶ。
そんな広い視点でインナーケアを考えてみてはいかがでしょうか。
※本記事は、腸内環境、腸内細菌、プロバイオティクス、食生活、美容などに関する一般的な情報を紹介するものであり、疾病の診断、治療、予防または特定の商品による効果・効能を示すものではありません。肌に強い症状や長く続くトラブルがある場合には、医療機関へご相談ください。サプリメントを利用する際は、商品に記載されている摂取目安量や注意事項をご確認ください。