リンゴをひと口かじったときに感じる、甘さの中の爽やかな酸味。 その酸味をつくっている成分のひとつが、今回のテーマである「リンゴ酸(malic acid)」です。
名前に「リンゴ」と付いているので、リンゴだけに含まれる成分のように思えますが、実際にはブドウや梨、梅、ベリー類、トマトなど、さまざまな植物に存在しています。
さらに面白いのが、リンゴ酸は食べ物の中だけにある成分ではないということ。
私たちの体内にも存在し、細胞がエネルギーを生み出す過程で登場する化合物のひとつでもあります。
そして食品売り場へ行けば酸味料やpH調整剤として、化粧品やヘアケア製品では成分表示の中に「リンゴ酸」として見つかることもあります。
ところが、リンゴ酸について調べてみると、
「リンゴ酸って結局、何に良いの?」
「疲労回復にいいって本当?」
「クエン酸とは何が違う?」
「L-リンゴ酸とDL-リンゴ酸って?」
「食品添加物として使われているものは?」
「肌や髪にも使われる?」
「歯が白くなるという話は本当?」
と、次々に疑問が出てきます。
この記事では、そんなリンゴ酸の基礎知識から体内での役割、食品からの取り入れ方、クエン酸との違い、食品添加物・化粧品・ヘアケアでの用途、安全性まで、ひとつずつ整理していきます。
リンゴ酸とは?まず知っておきたい基礎知識
リンゴ酸は、英語でmalic acid(マリックアシッド)と呼ばれる有機酸の一種です。
化学式はC4H6O5。 分子の中にヒドロキシ基と2つのカルボキシ基を持つ化合物で、水に溶けやすく、爽やかな酸味を持っています。
名前の由来は、やっぱり「リンゴ」
リンゴ酸の歴史は古く、1785年にスウェーデンの化学者カール・ヴィルヘルム・シェーレが、未熟なリンゴから分離したことで知られています。
英語の「malic」という名前も、ラテン語でリンゴを意味する「malum」に由来します。
つまり「リンゴ酸」は、その発見のルーツがそのまま名前になった成分です。
有機酸って何?
「有機酸」と聞くと少し難しそうですが、実は私たちの食生活にはとても身近な存在です。
代表的なものには、
などがあります。
果物の爽やかさ、お酢の酸味、発酵食品の風味など、食品のおいしさをつくるうえでも重要な成分です。
リンゴにしか入っていないわけではない
名前こそ「リンゴ酸」ですが、リンゴ以外にも幅広い食品に存在します。
代表的なものには、
- リンゴ
- 梨
- ブドウ
- 梅
- いちごなどのベリー類
- さくらんぼ
- あんず
- プラム
- キウイフルーツ
- トマト
などがあります。
食品中のリンゴ酸量は、品種、成熟度、栽培条件、保存状態、加工方法などによっても変わります。
そのため、「どの食品が何mgで一番多い」という固定ランキングより、さまざまな果物や野菜に自然に含まれる有機酸のひとつとして考える方が実用的です。
酸っぱいリンゴほどリンゴ酸が多い?
果実では、成熟に伴って有機酸や糖のバランスが変わり、酸味の感じ方も変化します。
ただし、私たちが感じる「酸っぱさ」はリンゴ酸の量だけで決まるものではありません。
糖分とのバランス、ほかの有機酸、香りなども合わさって、ひとつの味になります。
同じリンゴでも、甘い品種とキリッとした酸味のある品種で印象が違うのは、こうした成分のバランスによるものです。
L-リンゴ酸・D-リンゴ酸・DL-リンゴ酸は何が違う?
リンゴ酸を少し詳しく調べると、突然「L-リンゴ酸」「D-リンゴ酸」「DL-リンゴ酸」という名前が登場します。
ここがリンゴ酸の中でも、ちょっと化学らしくて面白いところです。
LとDは「右手と左手」のような関係
リンゴ酸には、同じ化学式を持ちながら、立体的な配置が異なる2つの形があります。
これを鏡像異性体(エナンチオマー)と呼びます。
イメージしやすいのが、右手と左手です。
形はよく似ていますが、右手をそのまま左手へ完全に重ねることはできません。
リンゴ酸にも同じように、
という鏡像関係の2種類があります。
食品中で一般的なのはL-リンゴ酸
リンゴをはじめとする植物や天然の食品中では、主としてL-リンゴ酸が存在しています。
私たちの体内でエネルギー代謝に登場するリンゴ酸(malate)も、この天然型に対応するものです。
DL-リンゴ酸とは?
DL-リンゴ酸は、L型とD型を含む混合物です。
化学的に製造することができ、食品では酸味やpHを調整する目的などで利用されています。
日本でも食品添加物としてDL-リンゴ酸が扱われています。
| 種類 |
特徴 |
主なイメージ |
| L-リンゴ酸 |
食品や植物中で主としてみられる型 |
果物・植物、体内の代謝 |
| D-リンゴ酸 |
L型と鏡像関係にある型 |
DL型を構成する一方の型 |
| DL-リンゴ酸 |
L型とD型を含む混合物 |
食品添加物などで利用 |
L、D、DLという違いは、まず「リンゴ酸という分子の立体的な形の違い」と理解すると分かりやすいでしょう。
食品添加物としての用途や安全性については、後ほど改めて詳しくご紹介します。
リンゴ酸は体の中で何をしている?何に良い?
リンゴ酸の話で最も興味深いのが、私たちの体内にもリンゴ酸が登場するということです。
リンゴ酸は「クエン酸回路」のメンバー
私たちの細胞では、食事から得た糖質、脂質、たんぱく質などを利用して、生命活動に必要なエネルギーをつくっています。
その中心的な仕組みのひとつが、クエン酸回路です。
「TCAサイクル」や「クレブス回路」と呼ばれることもあります。
この回路の中では、いくつもの化合物が順番に変化していきます。
その後半に登場するのがリンゴ酸です。
大まかには、
フマル酸 → リンゴ酸 → オキサロ酢酸
という流れで変化し、再び次のサイクルへとつながります。
リンゴ酸からオキサロ酢酸へ変化する過程ではNADHが生じ、最終的なATP産生へつながるエネルギー代謝の一部を担っています。
体内での役割と、食品から摂る意味は分けて考える
ここはリンゴ酸を理解するときに、とても大切なポイントです。
リンゴ酸が体内のエネルギー代謝に関わる化合物であることは、よく知られています。
一方、私たちの体では、食事から取り入れたものだけでなく、さまざまな物質が作られたり変換されたりしながら、複雑な仕組みでエネルギー代謝が調節されています。
そのため、体内でリンゴ酸が担っている役割と、食品としてリンゴ酸を摂取した場合に期待できることは、分けて考えると理解しやすくなります。
結局、リンゴ酸は何に良い?
ここで、リンゴ酸について現在説明しやすいことを整理してみましょう。
リンゴ酸について比較的はっきりしているのは、次のような役割です。
- 果物や野菜の爽やかな酸味をつくる成分のひとつ
- 人体のエネルギー代謝に登場する中間体のひとつ
- 食品の酸味やpHを調整するために利用される
- 飲料や食品の風味設計に利用される
- 化粧品やヘアケア製品でpH調整などに使われる
- AHA(α-ヒドロキシ酸)の一種として化粧品分野でも扱われる
一方、リンゴ酸を摂取することと、疲労、運動、美容、ミネラルとの組み合わせなどについて研究されている例もあります。
研究結果を見るときには、対象となった成分量や組み合わせ、研究条件と、普段の食事からリンゴ酸を摂ることを分けて見ることがポイントです。
「脂肪燃焼」「ダイエット」「デトックス」「血糖値を下げる」「便秘改善」「風邪予防」「美白」「発毛」といった働きについても、リンゴ酸単独だけを見るのではなく、食品全体の栄養や生活習慣、化粧品であれば製品全体の処方まで含めて考えると、より正確に情報を理解できます。
健康や美容については、ひとつの成分だけを見るのではなく、食事全体や生活習慣、製品全体の設計まで含めて考えることが大切です。
リンゴ酸は、万能な健康成分というより、自然界・体内・食品加工のすべてに登場する、とても身近で興味深い有機酸なのです。
リンゴ酸とクエン酸はどう違う?
リンゴ酸とよく比較されるのが、クエン酸です。
どちらも果物などに存在し、食品では酸味料として使われ、さらにどちらもクエン酸回路に登場します。
ただし、化学的には別の物質です。
| 比較 |
リンゴ酸 |
クエン酸 |
| 英語名 |
Malic acid |
Citric acid |
| 化学式 |
C4H6O5 |
C6H8O7 |
| 代表的な食品 |
リンゴ、ブドウ、梅など |
レモン、オレンジなどの柑橘類 |
| 酸味の印象 |
比較的まろやかで持続性のある酸味と表現されることが多い |
比較的シャープな酸味と表現されることが多い |
| クエン酸回路 |
後半に登場する中間体 |
回路の初期に登場する中間体 |
| 食品での利用 |
酸味料・pH調整など |
酸味料・pH調整など |
「クエン酸回路」という名前なので、クエン酸だけが主役のように感じますが、実際にはリンゴ酸を含む複数の化合物が順番に登場します。
リンゴ酸とクエン酸はライバルではなく、同じ代謝経路にも登場する別々の有機酸。
こう考えると分かりやすいでしょう。
リンゴ酸は何から摂れる?食品・食べ方・取り入れ方
リンゴ酸は特別な成分ではなく、普段食べているさまざまな食品に含まれています。
代表的なのは果物や野菜
身近な食品では、
- リンゴ
- 梨
- ブドウ
- 梅
- いちご・ラズベリーなどのベリー類
- さくらんぼ
- あんず
- プラム
- キウイフルーツ
- トマト
などにリンゴ酸が含まれています。
リンゴ酸だけを目的にひとつの食品をたくさん食べるより、季節の果物や野菜を食生活の一部として楽しむのが自然です。
果物や野菜には、リンゴ酸だけでなく、食物繊維、ビタミン、ミネラル、ポリフェノールなど、その食品がもともと持つさまざまな成分も含まれています。
リンゴは皮ごと食べた方がいい?
リンゴ酸は果肉にも含まれているため、リンゴ酸を摂るという点では果肉だけでも取り入れることができます。
一方、リンゴの皮や皮に近い部分には、食物繊維やポリフェノールなど、リンゴ酸とは別の植物成分も含まれています。
皮ごと楽しみたい場合は、流水でよく洗い、そのまま食べたり薄く切ったりすると、リンゴ全体を楽しめます。
果物・野菜・ジュースならどれがいい?
リンゴ酸だけを見るのであれば、果汁や加工食品からも摂ることができます。
食生活全体で考えると、生の果物や野菜には食物繊維なども含まれているという特徴があります。
ジュースを楽しむ場合は、リンゴ酸だけでなく糖類の量なども確認しながら、普段の食事とのバランスで選ぶとよいでしょう。
リンゴ酢やワインにも入っている?
果汁、ワイン、酢などの加工品にもリンゴ酸が含まれることがあります。
ただし、加工や発酵、熟成の過程では有機酸の構成が変化します。
たとえばワインでは、リンゴ酸が乳酸へ変化する「マロラクティック発酵」が行われることもあり、製造方法によってリンゴ酸量は変わります。
そのため、「リンゴから作られているから、リンゴ酸も必ず多い」とは限らないのが食品化学のおもしろいところです。
サプリメントで摂る必要はある?
リンゴ酸は、ビタミンCや鉄のように、不足による特定の欠乏症を防ぐための必須栄養素として扱われている成分ではありません。
一般的には、リンゴ酸だけを補うことより、さまざまな食品をバランスよく楽しむという考え方が基本になります。
サプリメントでは「malic acid」のほか、「magnesium malate(マグネシウムマレート)」などの名前を見かけることがあります。
マグネシウムマレートは、リンゴ酸とマグネシウムからなる塩で、リンゴ酸単体とは別の成分です。
同じ「malate」という名前が付いていても、含まれるミネラルや目的が異なるため、サプリメントでは何の化合物なのか、どの成分をどれだけ含むのかを見ることが大切です。
食品添加物・化粧品・ヘアケアにも使われるリンゴ酸
リンゴ酸のおもしろさは、食卓の果物だけで終わりません。
食品加工から化粧品、ヘアケアまで、さまざまな場所で活躍しています。
食品では「酸味料」「pH調整」に
リンゴ酸は爽やかな酸味を持つため、飲料、菓子、ゼリー、キャンディーなどの食品で味を調える目的に利用されます。
また、食品のpHを調整する目的でも使われます。
日本では使用目的などによって、食品表示で「酸味料」や「pH調整剤」と表示される場合があります。
国際的な食品添加物番号では、リンゴ酸はINS 296、ヨーロッパのE番号ではE296として知られています。
果物のリンゴ酸と食品添加物はどう考える?
果物などの食品中では主としてL-リンゴ酸が存在する一方、食品添加物としてDL-リンゴ酸が利用されることがあります。
由来や立体構造には違いがありますが、食品添加物については、天然・合成という由来だけでなく、使用目的、使用量、規格、安全性評価まで見ると理解しやすくなります。
化粧品にも「リンゴ酸」が入っている?
化粧品の成分表示をよく見ると、「リンゴ酸」という名前を見つけることがあります。
リンゴ酸は化学構造上、α-ヒドロキシ酸(AHA)に含まれる有機酸のひとつです。
化粧品では、製品のpHを調整する成分などとして利用されています。
また、AHAは角質ケアに関連する成分群として知られていますが、実際の化粧品の使用感や働きは、リンゴ酸の配合量、製品全体のpH、ほかの成分との組み合わせ、洗い流す製品か肌に残す製品かなどによって変わります。
成分表示に「リンゴ酸」とある場合も、その化粧品全体の用途や使用方法まで見ると分かりやすいでしょう。
リンゴやリンゴ酢を直接肌に使うのとは別
食品に含まれるリンゴ酸と、濃度やpHを調整して化粧品として設計されたリンゴ酸は、使い方を分けて考えます。
家庭にあるリンゴ酢や果汁は、肌へ使用する目的で刺激性やpHが調整された製品ではありません。
美容目的でリンゴ酸を取り入れる場合は、化粧品として設計された製品を、表示された使用方法に沿って使うのが基本です。
シャンプーやヘアケアでは何に使われる?
リンゴ酸はシャンプーやトリートメントなどでも、pHを調整する目的などで配合されることがあります。
ヘアケア製品の仕上がりは、ひとつの成分だけではなく、コンディショニング成分、油性成分、ポリマー、洗浄成分などを含めた製品全体の処方によってつくられています。
リンゴ酸が配合されている製品を見るときも、「リンゴ酸だけで髪がどう変わるか」ではなく、製品全体の設計を見ると理解しやすくなります。
クエン酸リンゴ酸カルシウムとは?
リンゴ酸について調べていると、クエン酸リンゴ酸カルシウム(calcium citrate malate)という名前に出会うことがあります。
これはリンゴ酸そのものではなく、クエン酸やリンゴ酸とカルシウムからなるカルシウム素材です。
カルシウム源として研究・利用されてきた成分で、普通のリンゴ酸とは別の化合物として考えると分かりやすいでしょう。
マグネシウムマレートなども同じように、リンゴ酸とミネラルからなる別の化合物です。
「リンゴ酸」「マレート」という名前が共通していても、リンゴ酸単独とリンゴ酸塩では、それぞれ別の成分として情報を見ることがポイントです。
リンゴ酸の安全性とよくある疑問
食品添加物のDL-リンゴ酸は安全?
DL-リンゴ酸は、日本を含むさまざまな国で食品添加物として利用されています。
FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)では、DL-リンゴ酸と一部の塩について、ADI(許容一日摂取量)は「not specified(特定せず)」と評価されています。
これは、食品添加物として必要な範囲で適切に使用される場合に、数値によるADIを設定する必要がないと判断された分類です。
食品添加物については、ひとつの成分だけを取り出して見るのではなく、使用基準や食品全体の摂取状況も含めて考えると理解しやすくなります。
「1日1.2gまで」という上限はある?
リンゴ酸について、「1日1.2gが上限」と紹介されている情報を見かけることがあります。
現在の国際的な食品添加物評価では、一般の成人についてリンゴ酸そのものに一律1.2gという公的な1日上限が設定されているわけではありません。
また、リンゴ酸は必須栄養素ではないため、ビタミンやミネラルのような「1日の推奨量」も設定されていません。
サプリメントなど濃縮された製品を利用する場合は、それぞれの商品に記載された目安量や注意事項を確認しましょう。
リンゴ酸で歯が白くなる?
「リンゴ酸で歯のステインを落とせる」「リンゴやリンゴ酢で歯を白くできる」といった美容情報を見かけることがあります。
ここで覚えておきたいのは、リンゴ酸はその名前のとおり酸だということです。
酸性の食品や飲料に歯が頻繁に、長時間さらされる状態は、歯の表面にあるエナメル質の酸蝕と関係します。
歯をいたわりながら酸味のある食品や飲み物を楽しむなら、
- 口の中に酸性飲料を長時間ため続けない
- 少量を長時間ちびちび飲み続けるより、食事などの時間に楽しむ
- 飲食後は水ですすぐ
- 酸性の食品や飲料の直後は強く磨かず、少し時間を置いて通常の歯みがきをする
といった方法があります。
歯の色が気になる場合は、食品の酸を利用するより、歯科医院で自分の歯に合った方法を相談すると安心です。
リンゴ酸は疲労回復にいい?
リンゴ酸がクエン酸回路に登場し、エネルギー代謝の一部を担っていることは確かです。
食品としてリンゴ酸を摂ることについては、体内での代謝上の役割とは分けて考えることがポイントです。
疲れを感じるときには、食事、睡眠、水分、運動量、ストレスなど、さまざまな要因が関係します。
リンゴ酸については、体内のエネルギー代謝を構成する物質のひとつとして理解しておくと分かりやすいでしょう。
リンゴ酸はダイエットに良い?
リンゴ酸がエネルギー代謝に登場することから、「脂肪燃焼」や「代謝アップ」と結び付けて紹介されることがあります。
体重管理について考える場合は、リンゴ酸ひとつではなく、摂取エネルギー、食事内容、運動、睡眠など生活全体から考えることが基本です。
リンゴなどの果物を食生活に取り入れる場合には、リンゴ酸だけでなく食物繊維やさまざまな植物成分も一緒に摂ることができます。
リンゴ酸は美容に良い?
リンゴ酸は化粧品にも利用される成分ですが、食品として食べる場合と、化粧品として肌へ使用する場合では使われ方が異なります。
化粧品では、配合量やpH、ほかの成分との組み合わせなど、製品全体の処方によって用途や使用感が決まります。
美容という視点では、食品として楽しむリンゴ酸と、化粧品成分として利用されるリンゴ酸を分けて理解すると、さまざまな情報を整理しやすくなります。
妊娠中や子どもでもリンゴ酸を含む食品を食べられる?
リンゴ酸はリンゴやブドウ、梨、トマトなどの食品にも自然に含まれています。
通常の食品として食べる場合は、一般的な食品の一成分として考えることができます。
乳幼児向けの加工食品については対象年齢や商品表示に従い、サプリメントや高濃度の製品は通常の食品とは分けて考えましょう。
妊娠・授乳中、乳幼児、持病がある場合などにサプリメントを利用するときは、製品表示を確認し、必要に応じて医療専門家へ相談してください。
結局、リンゴ酸はどう取り入れるのがいい?
答えは意外とシンプルです。
リンゴや梨、ブドウ、梅、ベリー類、トマトなど、さまざまな果物や野菜を普段の食生活の中で楽しむ。
そうした食事をしていれば、リンゴ酸は自然に食卓へ入ってきます。
そしてリンゴ酸のおもしろさは、特定の健康効果だけにあるわけではありません。
リンゴの爽やかな酸味にも、食品づくりにも、化粧品にも、そして私たちの細胞のエネルギー代謝にも同じ名前の化合物が登場すること。
普段何気なく食べているリンゴの中にある酸が、私たちの体内の化学反応にも登場している。
そう考えると、いつものリンゴが少し違って見えてくるかもしれません。
※本記事は、リンゴ酸、食品、食品添加物、化粧品成分などについて一般的な情報を紹介するものです。特定の食品や成分による疾病の診断・治療・予防、その他の効果を示すものではありません。
※食品添加物、サプリメント、化粧品などは、それぞれの製品表示や使用方法に従ってご利用ください。
参考文献
- PubChem, National Library of Medicine. Malic Acid / L-Malic Acid.
- NCBI Bookshelf. Biochemistry, Citric Acid Cycle.
- FAO/WHO Joint Expert Committee on Food Additives (JECFA). DL-Malic Acid.
- 消費者庁. 食品添加物関連資料.
- 厚生労働省. 食品添加物・表示関連資料.
- Cosmetic Ingredient Review. Safety Assessment of Malic Acid and Sodium Malate as Used in Cosmetics.
- American Dental Association. Dental Erosion.