活性酸素とは?酸化ストレス・抗酸化の仕組み、食品と栄養素をわかりやすく解説

活性酸素とは?酸化ストレス・抗酸化の仕組み、食品と栄養素をわかりやすく解説

OBARASOTARO

「活性酸素って体に悪いもの?」「抗酸化とは、活性酸素を消すこと?」「抗酸化成分を含む食品をたくさん食べればいい?」「ビタミンCやポリフェノールは体の中で何をしている?」

美容や健康について調べていると、活性酸素・酸化ストレス・抗酸化という言葉をよく目にします。

活性酸素は「体を酸化させる悪者」のように説明されることがありますが、現在の科学では、もう少し複雑な存在として理解されています。

活性酸素の一部は、私たちが酸素を利用して生きている限り体内で自然に生まれています。 さらに、適度な量では細胞同士の情報伝達や生体防御などにも利用されることが分かっています。

一方、活性酸素などの生成と、それを調節する抗酸化防御とのバランスが大きく崩れた状態が酸化ストレスです。

そして私たちの体には、SOD、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼなど、活性酸素を調節するための仕組みがもともと備わっています。

この記事では、活性酸素とは何か、フリーラジカルとの違い、酸化ストレス、体内の抗酸化システム、SOD・カタラーゼ・グルタチオン、ビタミンC・E、ポリフェノール、カロテノイド、食品とサプリメントの違い、ORAC値の豆知識まで詳しく解説します。


目次


活性酸素とは?

活性酸素は、英語ではReactive Oxygen Species(ROS)と呼ばれます。

酸素分子から生じる、反応性を持ったさまざまな化学種をまとめた言葉です。

私たちは呼吸によって酸素を取り込み、細胞でエネルギーを作っています。

その過程を含むさまざまな生体反応の中で、活性酸素は自然に生成されます。

つまり、活性酸素は体の外からだけ入ってくる物質ではなく、生命活動そのものの中でも生まれているのです。

そして現在では、ROSは単なる「細胞を傷つける物質」ではなく、適切な濃度では細胞の情報伝達にも関わることが分かっています。


活性酸素とフリーラジカルは同じ?

「活性酸素」と「フリーラジカル」は、同じ意味のように使われることがあります。

科学的には、それぞれ少し意味が異なります。

フリーラジカルとは、不対電子を持つ原子や分子などを指す化学用語です。

一方、ROSにはフリーラジカルであるものと、フリーラジカルではないものの両方が含まれます。

たとえば、

  • スーパーオキシドアニオンラジカル:フリーラジカル
  • ヒドロキシルラジカル:フリーラジカル
  • 過酸化水素:ROSだがフリーラジカルではない

という違いがあります。

豆知識|過酸化水素もROSの仲間

過酸化水素(H2O2)は、フリーラジカルではありません。

それでもROSのひとつとして扱われます。

さらに近年のレドックス生物学では、過酸化水素は細胞内の情報伝達に関わる重要な分子として盛んに研究されています。

「ROS=フリーラジカル」とひとまとめにするより、ROSの中に複数の異なる化学種があると考えると分かりやすくなります。


活性酸素にはどんな種類がある?

代表的なROSには次のようなものがあります。

名称 表記 特徴
スーパーオキシドアニオンラジカル O2•− 酸素から生じる代表的なROSのひとつ
過酸化水素 H2O2 細胞シグナルにも利用される非ラジカル型ROS
ヒドロキシルラジカル •OH 非常に反応性が高いフリーラジカル
一重項酸素 1O2 励起状態にある酸素で、通常の酸素とは電子状態が異なる

それぞれ化学的性質や寿命、反応する相手が異なるため、「活性酸素」というひとつの言葉の中にも性質の異なる物質が含まれています。


活性酸素はどこで生まれる?

ROSは体内のさまざまな場所や反応で生成されます。

代表的なものとして、

  • ミトコンドリアでエネルギーを作る過程
  • NADPHオキシダーゼなどの酵素反応
  • 免疫細胞による生体防御反応
  • ペルオキシソームなど細胞内小器官での代謝

があります。

さらに、紫外線、喫煙、大気汚染などの外的要因によって、体内でROS生成につながる反応が増える場合もあります。

ミトコンドリアと活性酸素

ミトコンドリアは、食品から得た栄養素と酸素を利用してATPを作る重要な細胞小器官です。

このエネルギー産生過程では電子が移動しており、その一部からスーパーオキシドなどのROSが生成されます。

つまり、酸素を使って効率よくエネルギーを生み出す生命活動とROSの生成は深く結びついています。


活性酸素はすべて悪者?

ここが、活性酸素を理解するうえで最も重要なポイントのひとつです。

現在のレドックス生物学では、適度なROSは正常な生理機能にも必要だと考えられています。

たとえば過酸化水素などのROSは、細胞内のたんぱく質へ働きかけ、さまざまな情報伝達を調節します。

こうした生理的な範囲の酸化状態は、oxidative eustress(酸化ユーストレス)と呼ばれることがあります。

一方、ROSの生成が大きく増えたり、体の防御・調節能力とのバランスが崩れたりした状態では、脂質、たんぱく質、DNAなどへ酸化的な変化が生じやすくなります。

こちらはoxidative distress(酸化ディストレス)として区別されることがあります。

活性酸素は、必要な量を保ちながら適切に調節されることが大切

体はROSを必要な場所・必要な量で作り、必要に応じて分解・調節する仕組みを持っています。

そのため抗酸化を考えるときも、単純にROSの量だけを見るのではなく、体内のレドックスバランスを保つ仕組みとして理解する方が現在の科学に近い考え方です。


酸化ストレスとは?

酸化ストレスとは、一般的に、ROSなどの酸化性物質の生成と、それを調節する抗酸化防御とのバランスが酸化側へ大きく傾いた状態を指します。

より現代的な考え方では、

  • レドックスシグナルや制御が乱れる
  • 脂質・たんぱく質・DNAなどに酸化的変化が生じる

といった状態を含めて酸化ストレスを捉えます。

酸化ストレスについては、加齢に伴う変化やさまざまな疾患との関連が幅広く研究されています。

こうした研究は、体内の酸化還元バランスを理解するための重要な情報です。 一方、食品やサプリメントを考える場合は、研究で観察された現象と個別商品の働きを分けて見ることが大切です。


酸化ストレスでは何が変化する?

酸化ストレスが強くなると、さまざまな生体分子が酸化反応の影響を受けます。

脂質

細胞膜などに含まれる多価不飽和脂肪酸は酸化反応を受けることがあり、脂質過酸化と呼ばれる連鎖反応につながる場合があります。

たんぱく質

たんぱく質を構成するアミノ酸残基にも酸化的な変化が生じることがあります。

その結果、たんぱく質の構造や働きに影響する場合があります。

DNA

DNAも酸化反応の影響を受ける生体分子のひとつです。

細胞にはこうした変化へ対応する修復機構も備わっています。

つまり私たちの体では、酸化反応と防御・修復が常に同時進行していると考えると分かりやすいでしょう。


人の体にもともと備わる抗酸化システム

「抗酸化」と聞くと、ビタミンCやポリフェノールなど食品中の成分を最初に思い浮かべるかもしれません。

実際には、人の体そのものにも強力な内因性の抗酸化・レドックス調節システムがあります。

代表的なものが、

  • SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)
  • カタラーゼ
  • グルタチオンペルオキシダーゼ
  • グルタチオン
  • チオレドキシン系

などです。

これらが複数の経路で連携し、ROSや酸化還元状態を調節しています。


SOD・カタラーゼ・グルタチオンペルオキシダーゼとは?

SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)

SODは、スーパーオキシドを別の物質へ変換する酵素です。

反応によって過酸化水素が生成され、その後さらにカタラーゼやグルタチオンペルオキシダーゼなどによって処理されます。

人には複数タイプのSODがあり、銅・亜鉛を利用するタイプや、マンガンを利用するタイプがあります。

カタラーゼ

カタラーゼは、過酸化水素を水と酸素へ分解する酵素です。

特にペルオキシソームなどで重要な役割を持っています。

グルタチオンペルオキシダーゼ

グルタチオンペルオキシダーゼは、過酸化水素や脂質ヒドロペルオキシドなどの処理に関わる酵素群です。

一部のグルタチオンペルオキシダーゼには、微量ミネラルであるセレンがセレノシステインという形で含まれています。

豆知識|抗酸化システムにはミネラルも関わる

「抗酸化栄養素」というとビタミンC・Eがよく知られていますが、体内の抗酸化酵素には、

  • 亜鉛
  • マンガン
  • セレン

などのミネラルも関係しています。

こうしたミネラルは、それぞれの必要量を満たすことが体内の正常な酵素機能を支える基本になります。


グルタチオンとは?

グルタチオンは、体内の酸化還元反応を理解するときに重要な物質です。

グルタミン酸・システイン・グリシンという3つのアミノ酸からできた小さなペプチドです。

体内では、

  • 還元型グルタチオン(GSH)
  • 酸化型グルタチオン(GSSG)

などの形で存在し、細胞内のレドックス状態に関わっています。

グルタチオンペルオキシダーゼが過酸化物を処理するときにも、還元型グルタチオンが利用されます。

つまり抗酸化防御は、ひとつの「抗酸化物質」がすべてを処理する仕組みではなく、酵素・ペプチド・ビタミン・ミネラルなどが連携するネットワークとして成り立っています。


抗酸化に関わる栄養素

食品から摂る栄養素の中にも、体内の酸化還元反応や抗酸化システムに関係するものがあります。

代表的なのが、

  • ビタミンC
  • ビタミンE
  • セレン
  • 亜鉛
  • マンガン

などです。

また、必須栄養素とは別に、植物に含まれるポリフェノールやカロテノイドも活発に研究されています。

「抗酸化」というひとつの言葉でまとめるより、それぞれ異なる化学的性質と体内での役割を持っていると理解すると分かりやすくなります。


ビタミンCと抗酸化

ビタミンCは水溶性ビタミンのひとつで、化学名ではアスコルビン酸と呼ばれます。

体内では抗酸化物質として働くだけでなく、コラーゲン合成などにも関わる必須栄養素です。

日本の栄養機能食品では、

「ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素です。」

という栄養機能表示が認められています。

日本人の1日の推奨量

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、18歳以上の男性・女性ともに、ビタミンCの推奨量は100mg/日です。

ビタミンCを含む代表的な食品には、

  • 赤・黄ピーマン
  • キウイフルーツ
  • 柑橘類
  • いちご
  • ブロッコリー
  • じゃがいも

などがあります。

ビタミンCは、食品からさまざまな栄養素と一緒に摂ることが基本になります。


ビタミンEと抗酸化

ビタミンEは脂溶性ビタミンで、複数のトコフェロール・トコトリエノールがあります。

栄養学的に最も重要な形として扱われるのがα-トコフェロールです。

ビタミンEは脂質の多い環境で働き、脂質の酸化反応を抑える方向で作用します。

日本の栄養機能食品では、

「ビタミンEは、抗酸化作用により、体内の脂質を酸化から守り、細胞の健康維持を助ける栄養素です。」

という表示が認められています。

2025年版の成人目安量

年齢 男性 女性
18~29歳 6.5mg/日 5.0mg/日
30~49歳 6.5mg/日 6.0mg/日
50~64歳 6.5mg/日 6.0mg/日
65~74歳 7.5mg/日 7.0mg/日
75歳以上 7.0mg/日 6.0mg/日

ビタミンEを含む食品には、

  • アーモンドなどのナッツ類
  • 植物油
  • 種実類
  • アボカド
  • 魚類

などがあります。


ポリフェノールとは?

ポリフェノールは、植物に広く存在する化合物群です。

ひとつの成分名ではなく、多数の異なる化合物をまとめた総称です。

代表的なものには、

  • カテキン
  • アントシアニン
  • ケルセチン
  • ヘスペリジン
  • カカオフラバノール
  • イソフラボン

などがあります。

食品としては、

  • 紅茶・緑茶
  • ベリー類
  • ぶどう
  • りんご
  • 柑橘類
  • カカオ
  • 大豆
  • コーヒー

などにさまざまなポリフェノールが含まれています。

ポリフェノールは体内で吸収・代謝される

ポリフェノールを理解するときに重要なのがバイオアベイラビリティです。

食品中に含まれるポリフェノールは、消化管で吸収された後、腸や肝臓で代謝されます。

さらに一部は腸内細菌によって別の代謝物へ変化します。

そのため、試験管内で測定した元のポリフェノールの抗酸化力だけを見るより、吸収・代謝された後に体内でどのような作用を示すかまで含めて研究することが重要です。


カロテノイドとは?

カロテノイドは、植物などに含まれる黄・橙・赤色系の色素成分です。

代表的なものには、

  • β-カロテン
  • リコピン
  • ルテイン
  • ゼアキサンチン

などがあります。

β-カロテンは体内で必要に応じてビタミンAへ変換されるプロビタミンAカロテノイドでもあります。

カロテノイドの種類によって、吸収・代謝・体内分布は異なります。

それぞれの特徴を知ることで、カロテノイドをひとつの成分群としてより正確に理解できます。


抗酸化成分を含む食品

毎日の食生活では、ひとつの「抗酸化力ランキング」だけを見るより、さまざまな植物性食品を組み合わせる方が実用的です。

食品群 代表的な成分
ベリー類 アントシアニン、ビタミンCなど
キウイ・柑橘類 ビタミンC、フラボノイドなど
緑黄色野菜 カロテノイド、ビタミンCなど
トマト リコピンなど
ナッツ・種実類 ビタミンE、ポリフェノールなど
緑茶・紅茶 カテキン、テアフラビンなどのポリフェノール
カカオ カカオフラバノールなど
大豆 イソフラボンなど

こうした食品は、いわゆる「抗酸化成分」だけでなく、ビタミン、ミネラル、食物繊維、脂質、たんぱく質などさまざまな成分を一緒に含んでいます。

食品の価値をひとつの抗酸化力という数字だけで評価するより、食事全体の多様性を見る方が実際の栄養を考えやすくなります。


活性酸素・酸化ストレスと肌の関係

美容分野でも、活性酸素と酸化ストレスはよく研究されています。

皮膚では通常の代謝によってROSが生成されるほか、紫外線などの外的刺激によってROS生成につながる反応が増えることがあります。

皮膚にもSOD、カタラーゼ、グルタチオン系などの防御機構があり、ROSと抗酸化防御のバランスを保っています。

酸化ストレスは、紫外線による皮膚変化や加齢に伴う皮膚変化との関連で幅広く研究されています。

こうした研究は、皮膚で起こる生物学的変化を理解するためのものです。 食品・サプリメント・化粧品については、それぞれの商品区分や認められた表示範囲の中で考えることが大切です。

美容の観点でも、紫外線対策、バランスのよい食生活、睡眠などを含む日々の生活全体を考えることが基本です。


豆知識|ORAC値はどう読む?試験管内の抗酸化力と体内での働き

一時期、「抗酸化力が高い食品」を表す指標としてORACという数字が世界的に注目されました。

ORACは、

Oxygen Radical Absorbance Capacity

の略で、試験管内で食品などのラジカル捕捉能力を測定する方法のひとつです。

ブルーベリー、プルーン、スパイスなどが「ORAC値の高い食品」として盛んに紹介された時期もありました。

ORAC値は「試験管内での測定値」として読む

ORACは特定条件の試験管内で測定する化学的な値です。

実際に食品を食べると、

  • 消化される
  • 吸収率が異なる
  • 肝臓などで代謝される
  • 腸内細菌によって変化する
  • 体内で異なる代謝物になる

といった過程を経ます。

さらに、ORAC、FRAP、DPPH、ABTSなど、測定方法が変われば食品の評価も変わることがあります。

米国農務省(USDA)はかつて食品のORACデータベースを公開していましたが、2012年にオンライン公開を取りやめました。

これは、試験管内で測定した抗酸化能力と、人が食品を食べた後の体内での働きを分けて考える必要性が広く認識された例でもあります。

現在は、単純なORAC値の大小だけでなく、食品中の成分がどのように吸収・代謝され、体内でどのように働くかを見る研究が重視されています。


抗酸化サプリメントはどう考える?

抗酸化成分を含むサプリメントを比較するときは、「抗酸化力」という言葉だけでなく、何の成分を、どのくらい摂る製品なのかを見ることが大切です。

人の体ではROSそのものにも生理的な役割があり、ビタミンや植物成分にもそれぞれ適した摂取量や利用条件があります。

食品での摂取と高用量サプリは条件が異なる

果物や野菜を食べることと、単一成分を高用量のサプリメントとして摂ることでは、摂取量や体内での条件が大きく異なります。

たとえばβ-カロテンについては、果物や野菜などの食品から摂る場合とは別に、高用量サプリメントを喫煙者へ投与した大規模臨床試験で、肺がんリスクの上昇が確認された例があります。

このように、食品に含まれる成分を考える場合も、食品として摂る場合と、高用量の単一成分サプリとして摂る場合を分けて考えることが重要です。

抗酸化サプリは、食品・栄養補助として位置づけて考える

酸化ストレスはさまざまな疾患との関連で研究されています。

一方、抗酸化成分を含むサプリメントを用いた疾病予防目的の大規模介入試験では、成分・対象者・摂取量などによって結果が異なっています。

そのためサプリメントは、医薬品とは区別し、日々の食生活で不足しやすい栄養素などを補う食品として考えることが基本です。


抗酸化成分を含むサプリを選ぶポイント

1.「抗酸化力○倍」より、実際の成分を見る

商品を見るときは、「抗酸化力○倍」「ORAC○○」といったイメージ的な数字だけでなく、

  • どの成分が入っているか
  • 1日分にどのくらい含まれているか
  • 栄養素として基準量が設定されているか

を確認すると比較しやすくなります。

2.ビタミン・ミネラルは1日の量を確認する

ビタミンC、ビタミンE、セレン、亜鉛などを含む場合は、1日分の含有量を確認しましょう。

マルチビタミンなどを併用している場合は、同じ成分の重複も確認すると分かりやすくなります。

3.植物エキスは成分名と含有量を見る

ベリーエキス、ぶどう種子エキス、緑茶エキスなどの植物原料を使用した商品では、

  • 原料名
  • エキス量
  • 標準化されている成分
  • 1日の摂取目安量

などが比較のポイントになります。

4.成分数より、成分の種類と1日量を見る

抗酸化関連成分を10種類、20種類と配合した商品もあります。

商品を比較するときは、配合成分数だけでなく、何が、1日分にどのくらい含まれているのかを見ると特徴が分かりやすくなります。

成分名、含有量、摂取目安量が明確な商品は、ほかのサプリメントとの比較もしやすくなります。

5.治療中・服薬中の場合は成分を確認する

ビタミンEを含む高用量製品や一部の植物エキスなどは、医薬品との組み合わせに注意が必要な場合があります。

治療中・服薬中の方は、利用前に医師や薬剤師へ確認してください。


まとめ|大切なのは活性酸素とのバランス

活性酸素は美容・健康分野で「体に悪いもの」として紹介されることがありますが、現在の科学では、生命活動の中で自然に生まれ、適度な量では細胞シグナルなどにも使われる重要な分子群として理解されています。

この記事のポイントを整理すると、

  • 活性酸素(ROS)は酸素から生じる複数の反応性化学種の総称
  • ROSにはフリーラジカル型と非ラジカル型の両方がある
  • 適度なROSは細胞シグナルなどの正常な生理機能にも使われる
  • ROSの生成と防御のバランスが大きく崩れた状態が酸化ストレス
  • 体内にはSOD、カタラーゼ、グルタチオン系など独自の抗酸化防御が備わっている
  • ビタミンC・Eや一部のミネラルも抗酸化・レドックス調節に関わる
  • ポリフェノールやカロテノイドは種類によって吸収・代謝・体内での働きが異なる
  • 食品の抗酸化成分を考えるときは、試験管内の数値だけでなく、吸収・代謝・食事全体を見ることが大切

抗酸化について理解するときは、活性酸素を必要な範囲で利用しながら、体内の防御・調節システムによってバランスを保つという考え方が基本になります。

人の体にはもともと精巧な抗酸化・レドックス調節システムがあり、食品から摂る栄養素や植物成分も、その中でさまざまな形で関わっています。

毎日の食生活では、野菜、果物、豆類、ナッツ、魚、茶などさまざまな食品を組み合わせ、必要なビタミン・ミネラルを幅広く摂ることが基本です。

サプリメントを選ぶ場合も、「抗酸化」という一言だけで判断せず、どの成分が、1日分にどのくらい含まれているかまで確認すると、商品の違いが分かりやすくなります。


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主な参考情報

  • 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
  • 消費者庁「栄養機能食品」
  • Sies H, Berndt C, Jones DP. Oxidative Stress. Annual Review of Biochemistry. 2017;86:715–748.
  • Sies H. Hydrogen peroxide as a central redox signaling molecule in physiological oxidative stress: Oxidative eustress. Redox Biology. 2017;11:613–619.
  • Averill-Bates DA. Reactive oxygen species and cell signaling. Biochimica et Biophysica Acta - Molecular Cell Research. 2024.
  • NIH Office of Dietary Supplements. Vitamin C – Fact Sheet for Health Professionals.
  • NIH Office of Dietary Supplements. Vitamin E – Fact Sheet for Health Professionals.
  • NIH Office of Dietary Supplements. Vitamin A and Carotenoids – Fact Sheet for Health Professionals.
  • El-Saadony MT, et al. Polyphenols: Chemistry, bioavailability, bioactivity, nutritional aspects and human health benefits: A review. International Journal of Biological Macromolecules. 2024.
  • National Cancer Institute. Antioxidants and Cancer Prevention.
  • USDA Agricultural Research Service. Historical Oxygen Radical Absorbance Capacity research and food data.

ご注意

本記事は、活性酸素、酸化ストレス、抗酸化、栄養素についての一般的な美容・栄養・健康情報を分かりやすく紹介することを目的としています。

疾病の診断・治療・治癒・予防を目的としたものではなく、特定の食品、サプリメント、化粧品による疾病予防や治療効果を示すものでもありません。

記事内で紹介した酸化ストレスや抗酸化成分に関する研究結果は、それぞれ特定の研究条件に基づくものであり、個別の商品について同じ結果を保証するものではありません。

治療中・服薬中、妊娠・授乳中の方、健康状態に不安がある方は、サプリメントや健康食品を利用する前に医師・薬剤師などの医療専門家へご相談ください。

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