Angelina Jolie(アンジェリーナ・ジョリー)といえば、印象的な赤リップ、シャープなアイライン、素肌感を生かしたメイク、長いブルネットヘア、そして近年の柔らかなブロンドまで、30年以上にわたりさまざまな美容スタイルを見せてきた存在です。
10代の頃にはパンクな色や大胆な自己表現を楽しみ、20代にはスモーキーアイや強いアイライン、アクション映画ではロングブレイドやタフなスタイルを披露。40代以降は、ナチュラルな肌、クラシックな赤リップ、シンプルなスキンケアへと美容の軸がより洗練されていきました。
2024年頃からは長年のブルネットを少しずつ明るいブロンドへ変え、2025年には「赤リップは大胆な自己表現」という自身の感覚を語っています。2026年には、輪郭を柔らかくぼかしたリップや明るいブロンドなど、クラシックな自分らしさへ現在らしいニュアンスを加えています。
その美容と健康を長い時間軸で追っていくと、外見の変化以上に興味深いストーリーが見えてきます。
11歳頃から長く同じ皮膚科医へ相談し、若い頃から紫外線対策ややさしい洗顔を続けてきたスキンケア。大きな作品へ臨む時には、何カ月もの格闘技、筋力、スタントトレーニングを行い、40代後半で演じたオペラ歌手Maria Callas役では、約6〜7カ月かけて歌、呼吸、姿勢、発音まで学びました。
そして人生の大きな転機となったのが、家族歴とBRCA1遺伝子変異を知った後に本人が選択した医療との向き合い方です。
2013年には予防的な両乳房切除術について自ら公表し、2015年には卵巣と卵管を摘出。その結果、本人は39歳で更年期へ入ったことも率直に伝えました。
その後は肌の乾燥や白髪についてユーモアを交えて話しながら、年齢を重ねられること自体を前向きに捉えるようになります。
2026年には、自身の手術痕についても改めて語りました。傷跡を、子どもたちとできるだけ長く生きるために自分が選んだ決断の記憶として受け止め、人が経験してきた時間そのものに美しさを感じるという現在の考えを明かしています。
さらに近年は、ファッション、歌、映画制作、そして新しいことを学ぶ時間まで、自分自身を再発見していくセルフケアとして捉えるようになっています。
この記事では、2026年現在までに公開された本人インタビュー、Vogue、British Vogue、Vanity Fair、PEOPLE、SELF、担当皮膚科医の証言などをもとに、Angelina Jolieの美容法・美容習慣、スキンケア、紫外線対策、メイク、赤リップ、ヘアケア、運動、食生活、更年期、エイジング、セルフケア、メンタルとの向き合い方までを詳しく紹介します。
1.青いリップから2026年まで。Angelina Jolieの美容30年史
現在のAngelina Jolieは、素肌感のあるベース、さりげないアイライン、そして必要な時には赤リップで存在感を加えるクラシックな美容スタイルで知られています。
その原点をたどると、かなり自由な10代へ行き着きます。
2025年のBritish Vogueのインタビューで本人は、若い頃、欲しいパンクカラーのリップがなかなか見つからず、青いチョコレート菓子を唇へつけて色を楽しんでいたというエピソードを明かしました。
現在の落ち着いたAngelinaからは少し意外ですが、10代の頃から美容を自己表現の一つとして楽しんでいたことが分かります。
同じインタビューで、美しさや自己表現に影響を与えた人物として挙げたのがDavid BowieとPrince。
共通しているのは、自分だけの世界観を大胆に表現してきたアーティストです。
💡豆知識|10代のAngelinaは青いチョコレート菓子をリップ代わりに
2025年に本人が明かした若い頃の美容エピソード。欲しいパンクカラーが見つからず、自分で青い色を唇へつけて楽しんでいました。現在のクラシックな美容へ至る前から、メイクは自己表現の一つでした。
1990年代から2000年代にかけては、その自由さがさらに分かりやすく表れています。
強めのスモーキーアイ、細い眉、ダークカラー、艶のあるロングヘア。
映画『Girl, Interrupted』では短い前髪、『Lara Croft: Tomb Raider』では腰近くまで届く長いブレイド、『Maleficent』では役柄の世界観に合わせた印象的な造形など、映画の中でも美容がキャラクター作りの一部になってきました。
レッドカーペットでは年月とともに、顔立ちや肌そのものを生かす方向へ。
ヌード系のリップと柔らかなアイメイクを基本にしながら、特別な夜には赤リップを一点だけ強く使うスタイルが定着していきました。
赤リップは「大胆で、隠れない」自己表現
2025年、Angelina本人は赤リップについて、とても彼女らしい表現をしています。
赤いリップには歴史的に反抗や自己表現のイメージがあり、その大胆さに魅力を感じるという趣旨を話し、「It isn't shy=控えめではない」と表現しました。
現在はミニマルなメイクを基本にしながら、特別な場面では赤リップの大胆さを楽しんでいます。
「車を引き返してまで取りに戻る美容アイテムは?」と聞かれた際にも、基本的にはそのまま進むと回答。
その中で、バッグへ入れていることが多いものとして挙げたのが、長い夜の後に目元を明るく見せるためのアンダーアイ用コンシーラーでした。
💡豆知識|美容ポーチもかなりミニマル
たくさんの美容用品を持ち歩くタイプではないというAngelina。2025年に身近なアイテムとして挙げたのは、長い夜の翌日に使うことがある目元用コンシーラーでした。
2026年には、赤リップの表現にも新しい変化が見られます。
映画プレミアでは、唇の輪郭をきっちり囲むクラシックな仕上げから少し離れ、境界を柔らかくぼかした“blurred lip”を取り入れました。
鮮やかな赤からローズ、ピーチ、ヌード、そして輪郭を柔らかくした現在のリップまで。
Angelinaのメイクは、自分の定番を大切にしながら、色や質感をその時代に合わせて少しずつ更新しています。
2.11歳頃から同じ皮膚科医へ。紫外線対策を軸にしたシンプルなスキンケア
Angelina Jolieのスキンケアで最も特徴的なのは、シンプルな基本習慣を長く続けていることです。
本人が長く大切にしてきたのは、早い時期から肌を丁寧に扱うことと、紫外線から肌を守ること。
2018年、Angelinaは11歳頃から同じ皮膚科医へ相談していることを明かしました。
きっかけは幼い頃にできた最初の傷痕。
母Marcheline Bertrandが皮膚科医Rhonda Randのもとへ連れて行き、その後も長い関係が続いたそうです。
本人によれば、その医師が「できるだけ自然な状態を大切にする」という考え方を持っていたことも、自分の美容観へ影響しました。
💡豆知識|同じ皮膚科医と11歳頃から長い付き合い
流行の美容法を次々試すより、Angelinaは母親が連れて行ってくれた専門家との関係を長く続けてきました。「自然な状態を大切にする」という考え方も、現在のミニマル美容につながっています。
2018年に本人の許可を得て担当皮膚科医が明かした内容によると、基本はかなりシンプルです。
やさしい洗顔、紫外線対策、保湿、抗酸化成分を含むスキンケア。
必要に応じてグリコール酸などのAHA系成分を取り入れることもあると説明されています。
映画撮影などで長時間メイクをする仕事だからこそ、仕事以外では軽いメイクで過ごすことも多く、メイクをした日はきちんと落とす習慣を大切にしてきました。
旅行や撮影で環境が変わる時にも、普段のスキンケアを持参するタイプだと担当医は話しています。
若い頃から「日焼け止め+帽子」を重視
担当皮膚科医がAngelinaの美容習慣の中でも特に強調しているのが紫外線対策です。
本人は若い頃から日焼け止めを使い、強い日差しの中では帽子も活用してきたと説明されています。
世界各地で映画撮影や人道活動を行い、強い日差しの地域へ滞在することも多かったAngelinaにとって、日常の紫外線対策は長く続く基本習慣の一つになりました。
やさしい洗顔、保湿、紫外線対策という基本を長く積み重ねています。
美容アイテムの数よりも、続けやすい習慣を大切にする姿勢は、現在のシンプルなメイクともよくつながります。
年齢を見ると、母を思い出す
Angelinaのエイジングに対する考え方も、この自然な美容観と重なります。
過去のインタビューでは、鏡を見た時に母親に似てきた自分を感じ、それが温かな気持ちになると語っています。
自分の顔に家族や生きてきた年月が見えることを、本人は大切にしています。
2021年のBritish Vogueでも、若い頃より40代の方が心地よく、年齢を重ねられること自体を前向きに感じていると話しました。
その背景には、母親が比較的若く亡くなった経験があります。
Angelinaにとって年齢は、「ここまで生きてこられた」という実感につながるものになっています。
💡豆知識|40代の時点ですでに「50代が楽しみ」と話していた
Angelinaは年齢を重ねることを前向きに捉え、その先の年代へ進むことを楽しみにしてきました。2026年現在、本人は51歳。その言葉どおり50代の新しい章へ入っています。
3.BRCA1、更年期、傷跡。Angelinaが自分の健康について公表してきたこと
Angelina Jolieの健康について語る時、本人が自ら公表してきた医療上の選択は大きな転機です。
Angelinaの家族にはがんの家族歴があり、本人は遺伝子検査によってBRCA1遺伝子変異を持つことを知りました。
2013年、本人は自身の寄稿文「My Medical Choice」で、医師から示された自分自身のリスク、母親を亡くした経験、子どもたちとの未来を考えた結果、予防的な両乳房切除術を選択したことを公表しました。
そして2015年には、卵巣と卵管を摘出する手術を受けたことも、自身の文章で詳しく伝えています。
本人が一貫して伝えてきたのは、家族歴、遺伝子検査、専門家からの情報などをもとに、自分自身に合う選択肢を考えることでした。
同じ遺伝子変異があっても、それぞれの状況や選択は異なります。
2015年の寄稿で本人が使った印象的な言葉が、「Knowledge is power=知識は力」です。
自分の状況を知り、専門家から情報を得て、自分に合う判断をする。
それが本人が個人的な経験を公表した大きな理由の一つでした。
💡ポイント|「同じ選択」より「自分の選択肢を知る」
Angelinaが2013年・2015年の寄稿で伝えた中心には、自分の家族歴や状況を知り、専門家と相談しながら、自分に合った選択を考えるという姿勢があります。
39歳で更年期へ。肌の乾燥や白髪も人生の変化として
2015年の卵巣・卵管摘出によって、Angelinaは39歳で更年期へ入ったことも公表しました。
当時、本人はホルモン補充療法についても説明し、これから体にさまざまな変化が起こることを受け止めていました。
2017年のVanity Fairでは、以前より肌が乾燥するようになり、白髪も増えたことについて話しています。
それをユーモアを交えながら語り、更年期による変化なのか、それとも忙しい一年を過ごしたためなのか、と笑いながら振り返りました。
同じ2017年にはBell's palsy(ベル麻痺)を経験したことも本人が公表しています。
本人はその時期に鍼も取り入れたと話しています。ここでは、Angelina個人が選んだケアの一つとして紹介します。
こうした経験を経た本人は、以前より「自分の人生と健康について自分で選択している」という感覚を持つようになったと語りました。
そして年月が進むと、その考え方は、年齢や体の変化そのものを自分の人生の一部として受け入れる現在のエイジング観へつながっていきます。
2026年、「傷跡も自分が生きてきた時間」と語る
2026年、Angelinaは映画『Couture』の公開に合わせて、自身の医療選択と手術痕について改めて語りました。
『Couture』でAngelinaが演じるのは、パリ・ファッションウィークで仕事をする中、乳がんと診断される映画監督です。
Angelina本人が乳がんと診断されたという意味ではありません。本人はBRCA1遺伝子変異と家族歴を知ったうえで、2013年に予防的な両乳房切除術を選択しています。
その本人にとって、『Couture』で医療や体の変化を演じることには、自身の人生と重なる部分がありました。
2026年のインタビューでは、自分の手術痕について、子どもたちとできるだけ長く一緒に生きるために、自分ができることを選んだ記憶として大切にしていると話しています。
また、人が持つ傷跡や、それぞれが歩いてきた人生に以前から惹かれているとも語りました。
本人にとって傷跡は、体に残った線というだけではなく、決断、経験、家族への思いまで含んだ人生の一部です。
2013年には、自分の健康について情報を得て選択したことを公表。
2015年には、その次の医療上の選択について伝える。
そして2026年には、その決断によって体へ残った傷跡まで、自分が生きてきた時間として受け止めています。
💡豆知識|2026年、Angelinaは自分の手術痕を誇りに感じると語った
本人にとって手術痕は、子どもたちと長く生きるために自分が選んだ決断の記憶。傷跡や人生経験を含めて人の美しさを見る現在のエイジング観がよく表れています。
4.Lara Croftから『Maria』まで。体を“役の道具”として鍛えるAngelina
Angelina Jolieについて公開されている運動情報では、特に映画の役作りに伴うトレーニングが詳しく記録されています。
作品ごとに、その人物へ必要な身体能力を具体的に作り込んできました。
その代表がアクション映画です。
2001年の『Lara Croft: Tomb Raider』では、撮影前から数カ月にわたり、筋力トレーニング、キックボクシング、体操、武器の扱い、バイク、カヌー、バンジーを使った動きなど、さまざまなトレーニングを行いました。
ヨガも取り入れられ、激しいアクショントレーニングの中で体を整える時間として使われています。
目的は、映画の中で自分自身が動き、戦い、長時間撮影を続けるために必要な身体能力を作ることでした。
2010年の『Salt』では、さらに具体的な数字が残っています。
『Salt』では週3〜4回、1回約2時間の格闘トレーニング
『Salt』のスタントトレーナーによると、撮影前のAngelinaは週3〜4回、1回約2時間のトレーニングを行っていました。
中心となったのはMuay ThaiとKrav Maga。
そこから本人が得意な動きを選び、実際の格闘シーンへ組み込んでいます。
撮影が始まってからも、昼休みや週末を使ってトレーニングを継続。
トレーナーは、映画で必要になる身体的な負荷へ対応できるよう、体と動きを準備したと説明しています。
当時の食事も、役作りに合わせて調整されていました。
トレーナーによると、筋肉を維持しながらトレーニングを行うため、準備初期には炭水化物を比較的多めにした食事構成とし、1日4〜5回に分けて食べる方法を取り入れていたそうです。
これは2010年の映画『Salt』という特殊な役作り期間に行った食事として、現在のAngelinaの日常的な食生活とは分けて見ることが大切です。
💡豆知識|『Salt』では週3〜4回×約2時間
Muay ThaiやKrav Magaを学び、撮影開始後も昼休みや週末に練習。役を自分の体で演じるために必要な身体能力を具体的に準備していました。
40代後半では「戦う体」から「歌う体」へ
そして2024年、Angelinaの体づくりはまったく違う方向へ進みます。
映画『Maria』で伝説的オペラ歌手Maria Callasを演じるため、Angelinaは約6〜7カ月にわたり歌と体の使い方を学びました。
最初の時期には姿勢や呼吸から始め、その後は本格的な歌唱、音程、発音、アクセント、イタリア語、オペラそのものへと準備を広げています。
歌のトレーニングでは、声だけを練習するのではありません。
呼吸、姿勢、音程、発音、体の立ち方までがトレーニングの一部でした。
最初の頃は、声を出そうとすると姿勢が少し縮こまり、まっすぐ立つことから何度も確認したと担当者が振り返っています。
格闘技では足を踏ん張り、体幹を使い、相手との距離を読む。
オペラでは姿勢を整え、呼吸を使い、体そのものから声を出す。
内容はまったく違いますが、Angelinaの役作りには一貫して、頭で理解するだけでなく、体そのものへ役を覚えさせるという姿勢があります。
💡豆知識|Maria Callas役のため約6〜7カ月歌を学んだ
アクションスターとして知られるAngelinaが、40代後半で本格的に挑戦したのはオペラ。歌、呼吸、姿勢、発音まで何カ月も学び、体の使い方を一から作り直しました。
本人にとって、この歌唱トレーニングは感情面でも大きな経験になりました。
最初のレッスンでは、実際に歌うことへの強い緊張があり、声を出そうとした時に涙が出たと振り返っています。
その後、歌うために呼吸し、自分の姿勢や体の状態へ意識を向ける中で、自分の内側に多くの感情を抱えていたことにも気づいたと話しました。
20代のLara Croftでは筋力とアクション、30代の『Salt』では格闘技、40代後半の『Maria』では呼吸と声。
年齢と作品が変わるたび、体の使い方もまったく違う形へ更新してきました。
5.香り、タトゥー、服、家族。Angelinaにとって美容は「記憶」を残すもの
Angelina Jolieの美容を見ていると、スキンケアやメイクと並んで何度も登場するテーマがあります。
それが「記憶」です。
たとえば香り。
Angelinaは娘Zaharaとボディローションや香りのアイテムを共有することがあり、「将来、香りを通してお互いを思い出せることが好き」という趣旨を話しています。
その背景には、自分自身にも母親の香りの記憶があります。
幼い頃に覚えている母のパウダーの香り。
香りを単なる美容アイテムとして楽しむだけでなく、人や時間を思い出すきっかけとして捉えているのがAngelinaらしいところです。
💡豆知識|香りは「母から娘へ」つながる記憶
Angelinaには母親のパウダーの香りの記憶があり、現在は娘Zaharaとも香りのアイテムを共有。香りを通して大切な人を思い出せることに魅力を感じています。
タトゥーも同じです。
Angelinaの体には、人生のさまざまな時期を記録したタトゥーがあります。
本人は以前から、意味のあるタトゥーを自分の人生を記録するものとして大切にしてきました。
2024年には娘Vivienneと、Broadway作品『The Outsiders』を一緒に制作した時間を記念する「Stay Gold」という言葉のタトゥーも入れています。
同じ言葉を親子で刻んだ背景には、一緒に作品を作った時間と思い出があります。
美容やファッションを現在の自分を表現するものとして楽しみながら、これまで生きてきた時間を残す方法としても使っています。
「クローゼットには服より本が多い」
2023年、自身のクリエイティブなファッションプロジェクトについてVogueへ語ったAngelinaは、意外な一言を残しています。
自分のクローゼットには、服より本の方が多いというのです。
世界的なファッションアイコンというイメージとは少し異なりますが、本人の服との付き合い方はかなりシンプルです。
2021年にも、良質な服を選び、気に入ったブーツ、コート、バッグなどを長く使うと話しています。
現在の服装も、黒、白、ベージュ、キャメルなどのニュートラルカラーを中心とした比較的ミニマルなもの。
その一方で、仕立てや古い服を生かしながら、「その服が本当に自分を表現しているか」を大切にしています。
2023年には、信頼する人たちと創作する空間が、自分自身をもう一度見つけていく時間にもなっていると話しました。
💡豆知識|「クローゼットには服より本が多い」
世界的なスタイルアイコンでありながら、Angelinaのワードローブは意外にミニマル。お気に入りを長く使い、服の量よりも「自分を表現できるか」を大切にしています。
6.50代は「新しい自分」へ。ブロンド、創作、学び、そして2026年のAngelina Jolie
40代から50代へ進むAngelina Jolieを見ると、新しい自分を楽しみながら表現を広げていることが分かります。
2021年のBritish Vogueで、本人は40代の方が若い頃より心地よいと話し、50代に入ることを楽しみにしていました。
そして実際に50歳を迎える前後から、外見にも仕事にも大きな変化が重なっています。
2023年から2024年にかけて、長年のダークなブルネットは少しずつ明るくなり、2024年には艶のあるトフィー系ブロンドへ。
その後もブロンドはさらに明るくなり、2025年から2026年にはより軽やかな明るさを持ったブロンドも楽しむようになりました。
2024年の『Maria』では、ふんわりとしたカールや赤リップでクラシックな映画スターらしさを取り入れ、2025年のCannesではローズ系のリップとチャコールのアイライン。
2026年には、艶のある肌、柔らかくぼかしたアイライン、明るいブロンド、そして輪郭をぼかしたリップへ。
約30年の美容史を振り返ると、大きな変化の中にも本人らしい軸があります。
目元を印象的にする。
肌は自然な質感を生かす。
必要な夜には赤リップで大胆さを加える。
そして現在は、そこへ年齢と人生経験から生まれた柔らかさが加わっています。
創作と「学ぶこと」を、自分へ戻る時間にする
近年のAngelinaを理解するもう一つのキーワードが、創作と学びです。
2023年には、信頼できる人たちとものづくりをすることを、自分自身を再発見していく時間として語りました。
さらに同年のELLEでは、自分にとってのセルフケアについて興味深い考えを明かしています。
一般的にイメージされる美容中心のセルフケアルーティンを毎朝こなすことより、何かを学び、感情的・知的に成長していると感じられることが、自分にとって大切だという趣旨を話しました。
新しい役について学ぶ。
世界について学ぶ。
服や映画を作りながら、新しい技術や人の考え方に触れる。
Angelinaの現在のセルフケアには、自分をいたわることと同時に、好奇心を持ち続け、自分自身を成長させる時間も含まれています。
『Maria』では、何カ月も歌を学ぶことで、自分の呼吸、姿勢、声、そして内側に抱えていた感情へ向き合いました。
『Couture』では、自身の家族歴や医療選択と重なるテーマを持つ人物を演じ、2026年には長年付き合ってきた自身の傷跡についても言葉にしています。
さらに2026年には、自身が監督した『Without Blood』について、人生の難しい時期に自分のために脚本を書き始めた作品だったことを明かしています。
当初は自分自身の気持ちを整理するための、非常に個人的な創作として書き始めたそうです。
その文章は長い年月を経て、一本の映画作品へつながりました。
服を作る。
歌を学ぶ。
映画を書く。
新しいことを知る。
Angelinaにとって現在のセルフケアには、休息に加えて、自分の内側にあるものを形へ変え、同時に新しいことを学び続ける時間も含まれています。
💡豆知識|Angelinaにとって「学ぶこと」もセルフケア
2023年、本人は美容アイテム中心のセルフケアより、何かを学び、感情的・知的に成長していると感じられることを大切にしていると語りました。歌、映画、服、社会への関心まで、好奇心そのものが現在の生活を支える要素になっています。
ここまでAngelina Jolieの美容法・健康習慣を振り返ると、いくつかの一貫した考え方が見えてきます。
- 若い頃からメイクを自己表現として自由に楽しむ
- 普段は素肌を生かし、必要な時には赤リップやアイラインで大胆さを加える
- やさしい洗顔、保湿、紫外線対策など基本的なスキンケアを長く続ける
- 年齢や傷跡を、生きてきた時間や経験の一部として受け止める
- 自分の健康について情報を集め、専門家と相談しながら自分自身の選択をする
- 役に必要な体力や技術を、その作品に合わせて一から準備する
- 格闘技から歌まで、年齢に合わせて新しい体の使い方を学び続ける
- 香り、タトゥー、服を、家族や人生の記憶とつながるものとして楽しむ
- 流行の量より、自分自身を表現できるものを選ぶ
- 創作や学びを、自分自身へ戻り、成長するための時間として大切にする
青いチョコレート菓子をリップ代わりにしていた10代。
スモーキーアイやタトゥーで大胆に自己表現していた20代。
Lara Croftを演じるために筋力、キックボクシング、体操まで学んだ時代。
母親になり、自分の家族と健康について大きな選択をした30代後半。
39歳で更年期へ入り、肌の乾燥や白髪も含めた体の変化を経験した40代。
年齢を重ねられること自体を前向きに受け止め、50代を楽しみにするようになった時期。
そして50歳前後では、髪を明るいブロンドへ変え、半年以上オペラを学び、服や映画を作り、自分の傷跡についても「生きてきた時間」として率直に語っています。
Angelina Jolieの美容法・健康習慣を約30年の時間軸で見ると、特に印象的なのは、人生の変化を受け入れながら、美容・体・健康・表現方法をその時の自分に合わせて更新してきたことです。
若い頃の大胆な自己表現は、大人になった現在の静かな強さへつながっています。
肌はシンプルな基本習慣を積み重ね、赤リップでは自分らしい大胆さを楽しむ。
健康については、自分の状況を知り、必要な時には専門家と相談し、自分自身の選択をする。
その選択によって残った傷跡も、家族への思いや自分が歩いてきた人生の一部として大切にする。
そして人生が大きく変化する時には、歌、映画、服、新しい学びなどへ好奇心を向ける。
2026年現在のAngelina Jolieには、若い頃から変わらない反骨心と、50代だからこその柔らかさが同時にあります。その両方を持ちながら新しい自分へ進み続けることが、彼女の美容とウェルネスを長い時間軸で見た時の大きな魅力です。