ヴィクトリア・ベッカムは、1990年代にスパイス・ガールズの「ポッシュ・スパイス」として世界的な人気を集め、その後はファッションデザイナー、美容ブランド創業者へと活躍の場を広げてきました。
現在の彼女を見て興味深いのは、ファッションやメイクだけでなく、スキンケア、食生活、筋力トレーニング、水分補給、フェイシャル、LEDを使った美容習慣など、日々の美容と健康についてかなり具体的に語っていることです。
ヴィクトリア自身が長年大切にしている考え方のひとつが、「discipline(規律・継続)」です。
身体を動かす。食事と水分を意識する。自分の肌を見ながらスキンケアを選ぶ。時間が取れる日にはフェイシャルやLEDなどのセルフケアも楽しむ。
長年の経験を通して、自分に合うものを選び、それを続けられる形へ整えるスタイルを築いてきました。
さらに彼女は、若い頃からニキビや肌の状態に悩んできた経験についても率直に語っています。
華やかな「ポッシュ・スパイス」のイメージの裏側には、肌へのコンプレックス、美容への探究心、食生活へのこだわり、有酸素運動から筋力トレーニングへの変化、家族との時間、そして年齢を重ねるにつれて変化してきた「自分らしさ」への考え方があります。
この記事では、2026年までに公開された本人インタビューや担当トレーナーのコメントを中心に、ヴィクトリア・ベッカムの美容法、スキンケア、クレンジング、メイク、食生活、筋トレ、グリーンスムージー、朝のルーティン、セルフケア、年齢との向き合い方まで詳しく見ていきます。
1. 美容と健康を支える「規律」|毎日の習慣を自分への投資に
ヴィクトリアの美容と健康習慣を理解するうえで、まず知っておきたいのが「規律」という言葉です。
2024年のインタビューで彼女は、食事、ワークアウト、そして仕事について、自分はとても規律正しいと語っています。
これは短期間だけ集中して行う美容法というより、毎日の生活の中に自分が大切だと思うことを組み込む考え方です。
ファッションコレクション、新商品の開発、撮影、出張など、多くの仕事をこなす生活の中でも、運動やスキンケアを日常の予定の一部として扱っています。
2026年のインタビューでも、日常的に身体を動かし、自分なりの食生活や水分補給、ウェルネス習慣を続けていることを語っています。
一方で、ヴィクトリアが大切にしているのは「規律」だけではありません。
2024年には、ワインを楽しむことにも触れ、「人生は短いから、楽しい時間も大切」という考えを語っています。
以前のインタビューでも、健康を意識することと人生を楽しむこと、その両方のバランスを自分なりに見つけてきたと話していました。
つまりヴィクトリアにとっての規律とは、毎日を細かなルールで埋め尽くすことではなく、自分が大切にしたい習慣を生活の中に置き、楽しみながら続けていくことに近いのかもしれません。
2. 長年の肌悩みから生まれたスキンケア|クレンジング・保湿・LEDまで
現在は自身の美容ブランドを手がけるヴィクトリアですが、その美容への関心の原点には、若い頃から経験してきた肌の悩みがあります。
2025年のインタビューでは、若い頃からニキビに悩み、肌の状態が自信にも大きく関わっていた時期について率直に振り返っています。
肌を気にするあまり、人と目を合わせることにもためらいを感じていた時期があったそうです。
かなり若い頃からメイクへ興味を持った背景にも、肌を自分が心地よいと思える状態に見せたいという気持ちがありました。
そうした経験を重ねた現在、彼女がスキンケアの基本として特に大切にしているもののひとつがクレンジングです。
長年フェイシャルを担当してきたオーストラリア出身のフェイシャリスト、メラニー・グラントとの交流を通じて、肌を整える最初のステップとしてクレンジングを重視するようになりました。
ヴィクトリアの方法が興味深いのは、その日の肌やメイクの状態を見ながら、朝と夜の洗い方を選んでいることです。
朝はオイルタイプのクレンザーを使い、その後に美容液や保湿アイテムへ進みます。
夜はオイルクレンジングでメイクを落としながら軽くフェイスマッサージを行い、その日の状態に合わせて別の洗顔料を重ねるダブルクレンジングも取り入れています。
洗顔後は美容液や保湿ケアへ。時間に余裕がある日には、フェイスマスクやフェイシャルを楽しむこともあります。
そして近年のヴィクトリアの美容習慣でたびたび登場するのがLEDです。
自宅でもLEDを使う時間を設けるなど、美容機器を日々のセルフケアへ取り入れています。
美容機器やフェイシャルにはさまざまな種類があります。ヴィクトリアの習慣は本人の美容スタイルとして楽しみながら、日常では洗浄、保湿、紫外線対策など、自分の肌に合う基本的なケアを整えていく考え方が取り入れやすいでしょう。
小ネタ|「仕事に行く」と言って向かった先はフェイシャル?
Netflixの『Beckham』には、ヴィクトリアが「仕事へ行く」と話したところ、デヴィッドに本当の行き先を尋ねられ、「フェイシャル」と答えるユーモラスな場面があります。実はその時間も本当に仕事の一部。フェイシャルを受けながらメラニー・グラントとクレンザーについて話し合い、その会話が約2年をかけた製品開発へつながりました。美容の時間と仕事が自然につながっているところも、現在のヴィクトリアらしいエピソードです。
3. 「隠すメイク」から自分を楽しむ美容へ|ファンデーションと年齢への変化
ヴィクトリアの現在の美容観には、長年の肌悩みと、年齢を重ねた経験が色濃く反映されています。
若い頃の彼女にとって、ファンデーションは肌をきれいに見せ、自信を持つための大切なアイテムでした。
2025年、自身のブランドで本格的なファンデーションを発表した際には、何年も開発を続けてきたこと、その背景に自分自身の肌への経験があったことを語っています。
現在好んでいるのは、自分の肌そのものを感じられる自然な仕上がりです。
若い頃に「肌をきれいに見せたい」という思いから始まったメイクは、現在では自分らしい仕上がりを楽しむ美容へと広がっています。
年齢についての考え方にも変化があります。
近年のインタビューでは、年齢を重ねるにつれて人からどう見られるかを以前より気にしなくなり、その感覚を心地よく感じていると話しています。
スパイス・ガールズ時代から「ポッシュ」というクールなイメージを持たれてきたヴィクトリアですが、現在はSNSや映像作品を通じて、ユーモアのある一面も自然に見せています。
メイク動画もそのひとつです。
小ネタ|あのメイク動画、実は本人がスマホで撮影
ヴィクトリアのSNSには洗練されたメイク動画が数多く登場します。2025年のインタビューによると、大掛かりな制作チームで撮影しているように思われることもあるそうですが、実際には本人がスマートフォンで撮影することが多いのだとか。以前は片手でスマホを持ち、もう片方の手でメイクをしていたため、動画には顔の片側ばかり映っていたそうです。最近になって三脚を使い始めたという、意外に手作り感のあるエピソードです。
美容ブランドを経営するヴィクトリアであっても、自分で試し、自分で撮り、自分の言葉で紹介する。
その距離の近さも、現在の彼女の美容発信が支持される理由のひとつなのでしょう。
4. 週5日の筋トレ|長時間の有酸素運動から「続けられる強さ」へ
ヴィクトリア・ベッカムの健康習慣の中で、特に長く注目されてきたのが運動です。
現在は夫デヴィッドとともに、パーソナルトレーナーのボビー・リッチから週5日ほど指導を受けています。
リッチによれば、ヴィクトリアにとってトレーニングは「歯を磨くようなもの」。
特別なイベントとして考えるよりも、気持ちよく一日を始めるための生活習慣として定着しています。
現在の中心は筋力トレーニングです。
ダンベル、バーベル、自重を使った運動に加え、複数の関節や筋肉を一緒に動かすコンパウンド系のトレーニングなども取り入れています。
ここにも、彼女の長年の変化があります。
以前はランニングなど長時間の有酸素運動を中心に、脚、腕、体幹のトレーニングまで長く行っていた時期がありました。
その後、担当トレーナーとともに運動の組み立て方を変え、現在は筋力、パワー、持久力、心肺系の運動、回復などを時期によって組み合わせています。
1年をいくつかの期間に分け、それぞれの時期にテーマを設けながら内容や強度を調整するスタイルです。
筋力を重視する時期には休憩を長めに取りながら75〜90分ほど行うこともあり、別の時期には50分程度にまとめることもあると担当トレーナーは説明しています。
つまり「週5日」という数字だけを見るよりも、内容と強度に変化をつけながら、長期間続けられるリズムを作っているところがポイントです。
自分の体力、経験、生活に合う頻度を選び、ウォーキング、筋力トレーニング、ストレッチなどを続けやすい形へ整える考え方は、日常にも取り入れやすいでしょう。
豆知識|「週5日」でも毎回同じトレーニングではない
担当トレーナーは1年を通して、筋力、パワー、持久力、心肺系、回復など複数のテーマを組み合わせています。トレーニングを長く続けるために、内容と強度へ変化をつける。ヴィクトリアの現在のワークアウトは、単純な回数だけでは分からない工夫が詰まっています。
5. 魚と野菜だけ?|スムージー・リンゴ酢・水分補給に見る食生活と朝習慣
「ヴィクトリア・ベッカムの食事」と検索すると、よく登場するのが「長年、グリルした魚と蒸し野菜を食べている」というエピソードです。
この話が大きく知られるようになったきっかけは、夫デヴィッド・ベッカムがポッドキャストで、ヴィクトリアが長年グリルした魚と蒸し野菜を好んで食べていると語ったことでした。
その後ヴィクトリア本人は、その説明だけを聞くと自分がとても退屈な食生活をしているように聞こえるとユーモアを交えながら、魚に加えてアボカドやナッツなども食生活に取り入れていることを紹介しています。
近年本人が公開している朝のルーティンを見ると、さらに具体的な食生活が見えてきます。
デヴィッドと作るグリーンスムージーには、ほうれん草、ブロッコリー、セロリ、キュウリ、アボカド、りんご、レモン、ショウガなどを組み合わせています。
トレーニング後には、プロテインパウダー、ブラックベリー、ストロベリー、ラズベリー、ブルーベリー、アーモンド、りんご、バナナなどを組み合わせた別のスムージーを飲むことも紹介されています。
そして朝習慣として有名なのがリンゴ酢です。
本人は起床後にリンゴ酢をとる習慣をSNSで紹介してきました。
ショウガ、レモン、ターメリック、黒コショウなどを使ったドリンクを取り入れることもあり、2026年には夫デヴィッドが用意するウェルネスドリンクについても語っています。
こうした食品やドリンクは、ヴィクトリア本人が自分の生活の中で選んでいる習慣として見ると分かりやすくなります。
食事、水分補給、身体を動かすこと、休息などを組み合わせ、生活全体で自分を整えるという考え方が彼女のスタイルです。
リンゴ酢は酸性の食品なので、取り入れる場合には水で薄めるなど、製品表示に沿った摂り方を選ぶと安心です。
そしてヴィクトリアの食生活には「楽しむこと」も含まれています。
2024年のインタビューではワインが好きだと話し、健康を意識した生活と楽しい時間の両方を大切にしていることを明かしました。
朝に行うことをある程度決めておき、忙しい日にも自分のリズムへ戻れるようにする。
食材そのものと同じくらい、こうした「続けられる朝の流れ」を持っていることがヴィクトリアらしい習慣と言えそうです。
6. 家族・仕事・香り|美容だけで終わらないヴィクトリア流セルフケア
ヴィクトリアにとって、自分を整える時間はスキンケアや運動だけに限られません。
これまでのインタビューでは、忙しい仕事を続けながらも、子どもたちが成長する過程で家族と夕食を囲む時間を大切にしてきたことを振り返っています。
同時に、仕事そのものも自分らしくいるための大切な要素です。
スパイス・ガールズからファッションデザイナーへ、そして美容ブランド創業者へ。
キャリアを重ねながら、その時々で興味を持ったことを新しい仕事へつなげてきました。
そして現在のヴィクトリアを語るうえでもうひとつ面白いのが、香りです。
2026年のインタビューでは、気分や場面に合わせて複数の香りを楽しむ「フレグランス・ワードローブ」のような考え方を語っています。
香水への興味は幼い頃にさかのぼり、子どもの頃には香水の空き瓶を部屋に飾っていた思い出もあるそうです。
現在では旅行の記憶、夫デヴィッドとの時間、ファッション、色などを香りと結びつけ、自分の人生のストーリーとして表現しています。
服を選ぶ。メイクを楽しむ。好きな香りを身につける。家族と過ごす。仕事に集中する。
ヴィクトリアにとってのセルフケアは、身体を整える習慣から「自分らしい時間を楽しむこと」まで広がっています。
小ネタ|有名な「little Gucci dress」は実はGucciではなかった
スパイス・ガールズ時代から語り継がれる「little Gucci dress」。ヴィクトリアは2025年のインタビューで、実際にはGucciではなく一般的なショップで購入した服だったと明かしています。当時は高級ファッションへの強い憧れがあり、Gucciのドレスだと言っていたのだとか。高級ブランドに憧れていた若いヴィクトリアが、現在では自分自身のファッションブランドと美容ブランドを手がけていると考えると、彼女の長いキャリアを象徴するようなエピソードです。
7. ヴィクトリア・ベッカムの美容・健康習慣から見えてくること
ヴィクトリア・ベッカムの美容法や健康習慣を詳しく見ていくと、長年の試行錯誤から現在のスタイルが作られていることが分かります。
若い頃から悩んできた肌と向き合い、その日の肌状態に合わせてクレンジングや保湿を選ぶ。
有酸素運動を長く行っていた時期から、筋力トレーニングを中心に、強度と回復を組み合わせる方法へ変えていく。
食生活では自分が心地よく続けられる食品を選び、グリーンスムージーや水分補給を朝の流れに組み込む。
そして年齢を重ねるにつれて、人からどう見られるかに使うエネルギーを少しずつ手放し、自分自身が楽しめる美容、ファッション、仕事をより自由に選ぶようになっています。
クレンジングを丁寧にする。自分の肌を見る。身体を動かす。水分をとる。食生活を整える。家族との時間を楽しむ。そして好きな香りを身につける。
ひとつひとつを見ると、とても日常的な習慣です。
そこへフェイシャルやLED、新しい美容アイテム、筋力トレーニング、香りといった好奇心を加え、自分に合うものを長く続けていく。
ヴィクトリアが語る「規律」は、自分を大切にする行動を毎日の生活に置いておくことと捉えると、私たちの日常にも取り入れやすくなります。
そしてもうひとつ興味深いのは、彼女のルーティンがずっと同じ形ではないことです。
運動方法も変わり、メイクへの考え方も変わり、年齢との向き合い方も変化してきました。
変わらず続いているのは、自分の状態を見ながら、その時の自分に合う方法を選び続けることです。
美容、健康、仕事、家族、そして自分が好きなもの。
それらを長い時間をかけて、自分らしい形へ整えていく。
その積み重ねこそが、ヴィクトリア・ベッカムの美容とウェルネスから見えてくる、最も印象的な習慣なのかもしれません。
参考資料
-
Harper’s Bazaar(2026)— Victoria Beckham on her current wellness routine, fragrance, daily habits and self-care
-
ELLE(2025)— Victoria Beckham on her skin concerns, confidence, beauty, family, social media and career
-
ELLE Beauty(2025)— Victoria Beckham on foundation, her skin history and approach to complexion makeup
-
British Vogue(2024)— Victoria Beckham and Melanie Grant on cleansing and adapting skincare to her skin
-
British Vogue(2024)— Victoria Beckham’s skincare, facial and LED routines
-
British Vogue(2024)— Victoria Beckham’s apple cider vinegar, green smoothie and morning wellness habits
-
VOGUE JAPAN(2024)— Victoria Beckham on discipline, food, exercise and enjoying life
-
British Vogue / VOGUE JAPAN(2023)— Personal trainer Bobby Rich on Victoria Beckham’s strength-training routine
この記事は、2026年までに公開されたヴィクトリア・ベッカム本人のインタビューや、担当トレーナーなどによる信頼できる公開情報をもとに、美容、スキンケア、食事、運動、ウェルネス習慣についてまとめています。紹介している内容は本人の個人的な経験やライフスタイルです。化粧品、美容機器、美容施術、サプリメント、食品、運動などは、肌質、体質、健康状態、生活環境に合わせて、ご自身に適した方法を選んでお楽しみください。